今月12日開催の天皇杯2回戦で、筑波大学にジャイアントキリングを食らったJ1首位の町田ゼルビア。黒田剛監督のラフプレー、マナー批判コメントが話題になる中、元Jリーガーの安田理大氏が同クラブのプレースタイルについて私見を述べている。
町田はプレー強度の高さやロングスロー、ロングボールなどを武器としているほか、PKの際にボールを濡らすなど、黒田監督の勝負に拘る姿勢が選手に浸透。ただ一方で、露骨な時間稼ぎやボールとは関係ない場所でのプレー等で批判を浴びるなど、同クラブのプレースタイルを巡り様々な意見が挙がっている。
インターネット動画配信サービス『DAZN』で今月13日公開の「内田篤人のフットボール・タイム」では、日本代表OBの安田氏と内田篤人氏が町田の戦術を分析。内田氏が自陣で細かくパスを繋がず、韓国代表FWオ・セフンなど前線のターゲットマンにロングボールを供給する戦術のメリットを独自の視点で解説している。
そんな中、ガンバ大阪や名古屋グランパスなどJ複数クラブでプレーしていた安田氏は、「『プレーしている選手が面白いのか』と思われるけど、僕はサガン鳥栖にいた時(2014年)に町田と似たようなサッカーをしていた」と切り出し、尹晶煥監督体制4年目の鳥栖と今季の町田を比較。
当時、鳥栖は絶対的ストライカーのFW豊田陽平にロングボールを供給する戦術を採用していたが、「最初は『(自陣から)もっと繋ごうよ』と思っていたけど、このスタイルで勝ってくると快感を覚える。チームとしてもやり方がすごく明確」と、ロングボールを前向きに捉えていた自身の過去を語っている。
また、今季の町田については「このクラブには、ロングボール戦術に合った選手が多くて、前線の選手の思い切りが良い。サイドバックだと、はっきり呼び出してくれたら、裏のスペースにボールを放り込めるから良い」と評している。