日本代表DF伊藤洋輝は、今月11日開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選(対シリア代表)で途中出場。VfBシュツットガルトからバイエルン・ミュンヘンへの移籍が報じられているが、韓国では“日韓比較論”が噴出。バイエルン所属の韓国代表DFキム・ミンジェの競争相手にならないという意見も挙がっている。
すでにバイエル・レバークーゼン、ボルシア・ドルトムント、ミラン、トッテナム・ホットスパーなど複数クラブからの関心が報じられていた伊藤。欧州の移籍市場に精通するファブリツィオ・ロマーノ氏によると、今月12日までにバイエルン移籍でクラブ間合意、個人合意に達しているとのこと。バイエルンは3000万ユーロ(約51億円)を支払い、契約解除条項を行使する方針をシュツットガルトに伝えており、FW宇佐美貴史(現ガンバ大阪)以来となる日本人選手獲得に近づいているという。
そのバイエルンは今季、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でベスト4という結果に終わったほか、ブンデスリーガでも首位レバークーゼンから勝ち点18差の3位に。12年ぶりの無冠という結果に終わると、指揮官もトーマス・トゥヘルからヴァンサン・コンパニへ代わった。
また、守備陣ではキム・ミンジェに対する批判が集中。同選手は今年4月30日開催のCL準決勝1stレグのレアル・マドリード戦で2失点に関与。ドイツ紙『TZ』は「バイエルンはキム・ミンジェの失敗について熟考している。すでに移籍金額を設定している」と報じていた。
伊藤のバイエルン移籍報道は、韓国国内で後ろ向きに受け止められている模様。韓国メディア『FMコリア』のネット掲示板では、「伊藤よりキム・ミンジェの方が上」「伊藤はキム・ミンジェからポジションを奪えない」「キム・ミンジェの競争相手にならない」といった声が湧き起こっている。
そして韓国メディア『インターフットボール』は13日、欧州での報道内容を引用する形で、伊藤のバイエルン移籍報道を特集。同選手がセンターバックのみならず左サイドバックでもプレー可能である点に着目すると、「バイエルンはサイドバックのアルフォンソ・デイヴィスに退団の可能性がある。伊藤を獲得すれば、サイドバックの問題を解消することができる」と、サイドバック起用の可能性を強調している。