ベストラップ更新
予選Q3は金曜の午後1時から再び1時間45分の予選が始まる。路面はドライでカルロがタイムアタックをする。しかし、サポートレースの影響かコース上に土が出ている箇所があることや、ドライとはいえ間欠ワイパーを使う程度に小雨が降っている。
それでもタイムアタックをし8分53秒089をマーク。総合43位、クラストップを記録した。カルロから佐々木孝太に変わり、佐々木はまだウエットしか走行しておらず、はじめてドライを走る。それでもときどきワイパーが動いていた。
佐々木は「エコモードで走っても安定していて走りやすい。これなら決勝は9周スティントでいけると思います」とコメントしている。
そして最後はティムが走行して全ての予選を終了した。ティムは「アタックモードとエコモードともに8分57秒台で似たようなタムが出せて乗りやすい。下り坂は全く同じ感じで走れるし、コーナリングも同じフィールで走れる。ロングストレートでパワーの差を感じるけど、タイムに違いがでないので問題ない」
ーー「ドライバーはね、パワーの出方を感じていて、ドカンときた方がいい。エコモードはだいたい20psくらい落としているけど出力特性は同じで全体にダウンさせている。そうするとドカンがない。だからドライバーはモワ・パワーってなるけど、じつはパワーがない方がタイムが出ることもあるんですよ」
今回のレースには2つの制御プログラムが組み込まれている。過給圧を下げ全体に出力を下げた「エコモード」と予選で使う「アタックモード」。決勝はエコモードで走り、9周でドイラバー交代をする作戦だ。燃費をよくしてブレーキパッド交換を1回といった具合に想定。それでもラップタイムは落とさないのがエコモードだ。
ーー「ドカンってくるとタイヤに負担がかかって滑るでしょ。またアクセルも踏めないことも起こる。エコモードだと踏んだままコーナーに入れたりするから、結果的にはタイムは落ちない。だからドライバーのフィーリングに合わせてクルマを作ると『勝利』とは違うところにいくことがあるんですよ」
ドライバーのフィールに合わせたクルマづくりをすると、ある意味尖ったマシンになるのかもしれない。踏めない状況を作ることになると。逆にパワーを抑え、踏んだまま走れる状況をつくる、そうした「コースやタイヤ」に合わせたマシンづくりをしていくのが辰己英治だ。
*敬称略
提供・AUTO PROVE
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