資金調達を受け、苗木飼育用の温室を増設する計画
そんなElevarmは今年5月にシードラウンドで総額260万ドルの資金調達に成功した。シンガポールのInsignia Ventures Partnersが主導した同ラウンドには、eFisheryの創業者Gibran Huzaifah氏やベンチャーキャピタル企業の500 Globalが参加している。
今回の資金調達を経て、Elevarmはオーガニック製品の開発を加速するとともに農業ソリューションを改善し、市場での当社の影響力を拡大する見込みだ。
今後、同社はバイオ肥料、バイオスティミュラント(成長刺激剤)、バイオ農薬の開発に生かすとしている。これらは環境負荷の少ない農業に直結するものでもある。
また、Elevarmは苗木飼育用の温室の増設も計画している(参考)。より大規模に苗木を生産することで、低価格の商品を小規模農家へ安定的に供給できるようになるのだ。
それまで質の悪い苗木に頼るしかなかった小規模農家が今後、高品質の農作物を生産可能になれば、実態的な経済成長につながる可能性もある。
(文・澤田 真一)