鈴木唯人 写真:Getty Images

 今月11日にFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選シリア戦を控えているデンマーク1部ブレンビーIF所属の日本代表FW鈴木唯人。市場価値が大幅にアップしているが、デンマーク国内ではドイツの移籍専門サイト『トランスファーマルクト』のデータに疑問の目が向けられている。

 同サイトによると、鈴木の市場価値は昨年12月の時点で90万ユーロ(約1億3500万円)だったが、今月10日に600万ユーロ(約10億1400万円)まで上昇したとのこと。しかし、デンマーク紙『Tipsbladet』は「鈴木は間違いなくデンマーク1部リーグで最も価値のある選手だ」とした上で、「トランスファーマルクトは彼を過小評価している」と疑問を呈している。

 鈴木はデンマーク挑戦1年目の今季、リーグ戦・プレーオフあわせて26試合の出場で9ゴール7アシストをマーク。特にプレーオフは全試合スタメン出場で4ゴール6アシストと、攻撃陣の中心選手として活躍。すでにMF遠藤航擁するリバプール、バイエルン・ミュンヘンなどビッグクラブからの関心も報じられている。

 それだけに『Tipsbladet』は「ブレンビーが鈴木を600万ユーロで売却する可能性はない。少なくとも移籍金は2倍になるだろう」と主張。トランスファーマルクトのデータについて、「代表選手や欧州5大リーグのビッグクラブの選手を過大評価する一方、若い選手を過小評価する傾向にある」と切り捨てた。

 鈴木の移籍金に関しては、オランダメディア『Voetbal』が先月28日にアヤックスからの関心を報じた上で「ブレンビーは当初、鈴木の放出に消極的だったが、1350万ユーロ(約23億円)を超える史上最高額の移籍金はクラブの考えを変える可能性がある」とリポート。ブレンビーが同選手の獲得で清水に支払った移籍金がわずか60万ユーロ(当時約1億円)であることも伝えていた。