パリ五輪U23日本代表候補のGK鈴木彩艶には、今月12日にアメリカ代表との国際親善試合を控える中、マンチェスター・ユナイテッド、ジェノアなど複数クラブからの関心が一部で報じられている。昨年夏に浦和レッズからベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)へ移籍した鈴木だが、現地でもわずか1年でステップアップ移籍する可能性が取り沙汰されている。
浦和の下部組織出身である鈴木は、トップチーム在籍時にGK西川周作からレギュラーを奪えなかった一方、GK小久保玲央ブライアンとともにパリ五輪世代屈指の守護神として話題に。昨年夏にユナイテッドからオファーが届いたものの、GKアンドレ・オナナのバックアッパーになる可能性が高いと判断し、出場機会を求めてSTVVへ移籍した。
そのSTVVでは、加入1年目からGKシュミット・ダニエルにかわる正守護神として活躍。リーグ戦・プレーオフ合わせて32試合でスタメン出場したが、欧州のデータサイト『DataMB』によると、同選手は空中戦勝率100%、パス成功率94%、ゴール阻止率89%をマークするなど、複数の部門でベルギー1部リーグトップの数値を叩き出したという。
海外挑戦1年目でベルギー1部トップレベルのGKであることを証明しただけに、ベルギー国内外の複数クラブが鈴木に熱視線を注いでいる模様。一部ではマンチェスターU、ジェノア、ブンデスリーガ(ドイツ1部)方面からの関心が取り沙汰されている。
そんな鈴木の去就については、ベルギー紙『Het Nieuwsblad』が先月22日の時点で「STVVを退団する可能性がある人物8名」に日本代表GKの名前を挙げていた。くわえて、ベルギー紙『HBVL』は「STVVのトルステン・フィンク監督がKRCヘンクの新指揮官候補に挙がっている」とリポート。元ヴィッセル神戸指揮官は、今季終了後にヘンク行きが正式決定したが、同紙は「フィンクはSTVVから何名かの選手を引き抜くことを望んでいる」と綴るなど、鈴木にベルギー国内移籍の可能性があることもあわせて伝えていた。
日本代表FW伊東純也の古巣であるヘンクは、過去にベルギー1部リーグで4度優勝。今季は5位で終え、来季UEFAチャンピオンズリーグ出場権を逃している。海外挑戦にあたり、出場機会の確保にこだわっていた鈴木の今後に注目が集まる。