かつてヴィッセル神戸でプレーしていたDF大﨑玲央は、今年2月下旬にUAE1部エミレーツ・クラブを退団。J1最下位の北海道コンサドーレ札幌への加入が取り沙汰される中、デンマーク2部FCヘルシンゲル移籍破談の可能性が浮上。同クラブは元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタの設立会社による買収計画も報じられていた。
現在32歳の大﨑は、横浜FC、徳島ヴォルティス、神戸などを経て、今年2月1日にエミレーツ・クラブへ加入。「イニエスタからの推薦が大﨑獲得の背景にある」と現地で報じられる中、同月17日UAE国内カップ戦でデビューしたものの、外国人枠の兼ね合いもあり月末に退団していた。
大﨑の去就を巡っては、以前からJリーグ復帰を望む声が湧き起こっていたが、第1登録期間(ウィンドウ)が閉まる今年3月27日までには実現せず。それでも今月7日になって、札幌への練習参加が一部で報じられている。
一方、デンマーク紙『Tipsbladet』は今年4月9日に「大﨑がヘルシンゲルの練習に参加している」とリポート。イニエスタの設立会社である『Never Say Never(NSN)』が同クラブの補強に介入している可能性を伝えた上で、「ヘルシンゲルは大﨑との契約締結合意を視野に入れている」と伝えていた。しかし、練習参加から2か月が経過しても、ヘルシンゲル加入の公式発表はなし。欧州移籍は破談に終わったとみられる。
なお、札幌は昨季終了後に外国人選手の獲得がなく、2023年度の純損失4億1202万2000円と6期連続で赤字に。J1第17節終了時点で2勝5分10敗と、J1残留圏の17位サガン鳥栖から勝ち点3差の最下位に沈んでいる。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の続投表明に対する疑問の声も上がる中、ビルドアップ能力に長けている大﨑の獲得に踏み切るかもしれない。