渡辺剛 写真:Getty Images

 かつてFC東京に在籍していたDF渡辺剛は、今月に行われているFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選の日本代表で招集外に。ベルギー1部KAAヘントからステップアップ移籍の可能性も報じられる中、現地では同選手に対する高評価の声が挙がっている。

 KVコルトレイク在籍時の2022/23シーズンにベルギー1部リーグ全試合でフィールドプレーヤー唯一のフルタイム出場を成し遂げた渡辺。昨年6月にコルトレイクからヘントへ完全移籍すると、今季もAFCアジアカップ参戦期間を除きほぼ全試合でフル出場。リーグ戦・プレーオフあわせて35試合の出場で2ゴールと結果を残した。

 渡辺は今季も稼働率の高さで注目を集めただけに、現地の識者からも評価を得ている模様。ベルギーメディア『Voetbal』が今月7日に伝えたところによると、ベルギー代表OBであり、シント=トロイデンVV元監督のフランキー・ヴァン・デル・エルスト氏は、以下のように日本人DFのストロングポイントを5つ挙げたという。

 「渡辺はベルギー1部リーグで最高の移籍を果たしたと、私は考えている。彼はどんな局面でも対応できるだけの賢さを兼ね備えている。ミスをしないし、対人戦も強い。スピードもあるし、集中力が高い。本当に素晴らしい選手だよ」

 渡辺はヘントと2027年6月まで契約を残しているが、今夏移籍の可能性が浮上。ベルギー紙『Het Nieuwsblad』は今月4日、監督とスポーツディレクター(SD)の交代を理由に「渡辺には間違いなく必要な関心を期待できる。すでに多くのクラブが獲得に興味を示している」と綴っている。

 なお、渡辺本人は昨年6月のヘント加入会見で「もう一度日本代表でプレーしたいですし、いつかブンデスリーガでプレーをすることも僕の夢です」と、ステップアップ移籍への野望を覗かせていた。現在27歳と若くないだけに、今年夏のウィンドウが同選手にとって欧州5大リーグ移籍のラストチャンスとなるかもしれない。