パリ五輪出場が厳しい日本代表MF鈴木唯人(ブレンビーIF)は、今月6日開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選ミャンマー戦で途中出場。日本代表OBの福西崇史氏が同選手のプレーに厳しい評価を下したほか、MF川村拓夢(サンフレッチェ広島)の改善点も指摘している。
鈴木は昨年8月に清水エスパルスからブレンビーへ完全移籍すると、加入1年目の2023/24シーズンにデンマーク1部リーグ16試合の出場で5ゴール2アシスト。上位6クラブのプレーオフでは全10試合スタメン出場で4ゴール6アシストと、攻撃陣の中心選手として活躍。パリ五輪世代のU23日本代表招集が濃厚とみられていたが、A代表に招集されている。
ミャンマー戦でA代表デビューを果たした鈴木だが、後半のみのプレーでノーゴール。FW中村敬斗(スタッド・ランス)やFW小川航基(NECナイメヘン)が2ゴールを挙げただけに、物足りない結果に終わった。
福西氏は7日午前に自身のYouTubeチャンネルを更新。ミャンマー戦出場選手のプレーや3バックシステムを採用した森保一監督の采配を振り返っているが、その中で「デビュー戦となる鈴木を後半頭から起用したことは、今後に向けての選択肢や選手層という部分で良かった」と新戦力のプレー時間確保を前向きに捉えつつも、「もっと積極的にプレーしてほしかった」と注文を付けている。
またドリブル突破や決定力を武器とする鈴木については「もちろん最初なので必ず遠慮するけど、ボールを持った時は自分の自由がきくので、ある程度自分の良さを出してほしかった。ドリブルが得意なので、ゴールへ向かう推進力を、コントロールするにしても意欲は見せてほしかった。それで止めることに関しては全然問題ないが、気持ちは出さないといけない」と、メンタル面での改善を求めている。
その鈴木とともに、A代表での台頭が期待されるのが、広島の主力選手として活躍している川村だ。同選手について福西氏は「彼はボールを大事にしないといけない(という気持ちが強いので)、パスの選択肢がまず後ろという。徐々に慣れてきたらターンして前を向くというシーンが増えてきた」と一定の評価を与えつつも、「前に当てて自分も前に出ていくのが彼の特徴なので、ボールをさばくという部分についてもう少し前の比重を増やす、大きな身体と躍動感という部分で言うと(前へ)飛び出せたら良い」と私見を披露。A代表メンバー定着にむけて、より自身の持ち味を発揮するよう求めた。