finmidビジネスモデルのキーポイントを探る
finmidの顧客であるB2Bプラットフォーマーは、finmidが提供する融資サービスをあたかもレゴブロックを組み合わせるように簡単に利用できる。わずか数行のコードを書くだけで利用できるシンプルさが魅力だ。現時点でfinmidは、ふたつのサービスを提供している。
Capital:B2Bソフトウェアプラットフォーム向けソリューション。販売履歴にもとづいた簡素化された与信で融資を受けることができる。
B2B Payments:即時決済が可能なB2B支払いサービス。例えば、フルーツと野菜のマーケットプレイスであるFrupro、リサイクルマーケットプレイスのSafi、Metycle、Romco、木材マーケットプレイスのVonWood、金属マーケットプレイスのVanilla Steelなどのパートナーに対し、取引のための資金調達と運転資金を提供する。
これらの金融取引からfinmidとその顧客であるB2Bプラットフォーマーは、取引手数料の一部を収益として得られることに注目してほしい。
例えばShopifyは組込型金融サービスを統合したことで、2023年度における金融取引手数料を主とするマーチャントソリューションからの収益は全体の73.94%、サブスク収益は26.06%との驚くべきデータがある。
finmidがどれだけのスピードで従来型の銀行を代替していくのか。あるいは新たな市場の創造に向かうのか。これからの動向を見守っていきたい。
(文・五条むい)