欧州連合(EU)のEU理事会(閣僚理事会)は5月27日、循環型経済に向けた法案を承認し、「エコデザイン規則」が正式に成立した。「エコデザイン規則」は、現行の「エコデザイン指令」を改正したもので、耐久性や再利用性、修理可能性、リサイクル材の含有量といった持続可能性に関する要件が追加され、自動車や防衛関連の一部の例外を除いてEU内で製造・販売されるあらゆる製品が対象となる。本法案の施行により、2年後からシューズを含む未使用のアパレル製品の廃棄が禁止される。
アパレルの廃棄問題はここ数年、サステイナビリティや環境保全に対する意識の変化などにより世界的にフォーカスされてきた。アパレル産業は自動車業界に次いで環境に負荷をかけているとの指摘もあり、2017年には英国のバーバリー社が2860万ポンド相当(約41億4700万円*)の衣料品、アクセサリー、香水などを廃棄していたことが発覚、環境資源保護団体などから非難の的になった。
アパレル側も在庫コントロールや需要予測の精度を高めるなどさまざまな手を打ってはいるが、法の規制が入る事態となった。
*1ポンド=145円換算(2018年9月14日当時)
文・高村 学/提供元・SEVENTIE TWO
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