伊藤洋輝 写真:Getty Images

 ブンデスリーガ(ドイツ1部)VfBシュツットガルト所属DF伊藤洋輝は、今月6日にFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選のミャンマー戦を控える中、トッテナム・ホットスパー移籍の可能性が浮上。ただ、現地ではトッテナムを新天地に選ぶ場合のデメリットも報じられている。

 伊藤は昨年夏にオランダ1部アヤックス移籍破談が報じられた後、シュツットガルトと契約延長。2027年6月までの複数年契約を結んだが、複数のドイツメディアが3000万ユーロ(約48億円)の契約解除条項付帯の可能性を指摘している。

 また同選手にはミラン、バイエル・レバークーゼン、ボルシア・ドルトムント、バイエルン・ミュンヘンからの関心が報じられているほか、先月末にはカタールのTV局『アルカス』が「サウジアラビア1部アル・アハリがオファーを提示」とリポート。イタリア紙『トゥットスポルト』が先月25日に伝えたところによると、同選手は現在シュツットガルトで250万ユーロ(約4億2000万円)を受け取っているが、移籍の場合には年俸倍増を望んでいるという。

 そんな中、英メディア『スカイスポーツ』ドイツ版は今月5日に「トッテナムは数週間にわたり、伊藤の動向を注視。3000万ユーロの契約解除条項があるとみられ、シュツットガルトの選択肢は限られている」とリポート。センターバックの他に左サイドバックでもプレー可能なユーティリティ性、プレースピードの速さ、左利きであることが「魅力的だ」と紹介している。

 ただ一方で、同メディアは「伊藤にとってトッテナム移籍は魅力的だが、注意も必要だ」と指摘。トッテナムがすでにDFミッキー・ファン・デ・フェン、DFクリスティアン・ロメロ、DFラドゥ・ドラグーシンと主力センターバックを3人抱えていることを紹介すると、ファン・デ・フェンが伊藤と同じく左利きである。怪我で苦しんだが、来季もレギュラーポジションを維持するだろう」と綴るなど、伊藤のレギュラー定着が厳しいとの見方を示す。

 また記事では「トッテナムはシュツットガルトと違って、来季UEFAチャンピオンズリーグ出場を逃した」とも記されているが、「シュツットガルトよりもトッテナムの方が、金銭面で提供できるものが多い」と指摘。伊藤が年俸など条件面での魅力に惹かれる可能性があるという。