オ・セフン 写真:Getty Images

 清水エスパルスから町田ゼルビアへ期限付き移籍中のFWオ・セフンは、今月に行われるFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選の韓国代表に招集。代表入りに対する特別な思いや、清水移籍時の心境などを語った。

 2022年開催のAFC U23アジアカップなど、年代別代表でのプレー経験はあるものの、A代表招集歴が無かったオ・セフン。町田の一員として迎えた今季、ここまでリーグ戦17試合のスタメン出場で6ゴール1アシストと結果を残して、今月にA代表入りを果たした。

 韓国メディア『ベストイレブン』で今月4日に掲載されたインタビュー記事によると、同選手は「韓国代表に招集されるまで、どれだけ努力したのか分からない。本当に光栄だし、責任感も芽生えている。毎日諦めずに努力してきてやっとここにたどり着いた」と達成感をあらわにしたという。

 そんなオ・セフンは、2022年2月に蔚山から清水へ完全移籍。当時、韓国メディア『スポーツ朝鮮』が韓国サッカー関係者の話として「彼は蔚山との残留交渉で、大幅な年俸アップを要求。蔚山がこれを拒否。拒否されたことにより、清水移籍を決断した」と伝えていたが、本人は「(年俸引き上げを求めたという報道について)そんなことはしていない。蔚山残留の条件として、契約解除金の引き下げを求めただけだ」と否定。それでも韓国では同選手への批判が相次いだほか、SNSで誹謗中傷メッセージも見受けられていた。

 本人はA代表合流後にも、清水移籍を巡る騒動を回顧。「Jリーグへ挑戦したこと自体に悔いはないけど、(清水へ)移籍する過程で少し後悔した。蔚山現代(現蔚山HD)のファン・サポーターに申し訳なかった。ただそれでも、日本にいる2年間で成長したし、値打ちは十分だと思う」と、古巣に謝罪している。

 なお、オ・セフンは町田の一員として充実した日々を過ごしていることも強調。「黒田剛監督もそうだけど、チームメイトやコーチングスタッフ、それにナ・サンホやチャン・ミンギュにかなり助けてもらった」と感謝を述べた上で、「僕もチームメイトのために犠牲になろうと思っている。まだ足りない部分のあるけど、それでもある程度上手く行っていると思う。前線のターゲットとして周りを活かすためのポストプレーをしているし、守備でも身体を張っているんだ」と、ピッチにおける自身の役割も説明した。