伊東純也 写真:Getty Images

 スタッド・ランス所属FW伊東純也は、『週刊新潮』のニュースサイト『デイリー新潮』で性加害疑惑が報じられたこともあり、今月開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選(対ミャンマー、シリア)でも日本代表に招集されなかった。しかしリーグアン(フランス1部)で結果を残しただけに、フランス国内では移籍待望論が噴出。同選手の現状に対する驚きの声も湧き起こっている。

 ヴァンフォーレ甲府、柏レイソル、ベルギー1部KRCヘンクを経て、2022年夏にヘンクからランスへ完全移籍した伊東。加入1年目からリーグ戦35試合の出場で6ゴール5アシストと結果を残すと、今季も攻撃陣の中心選手として活躍。AFCアジアカップの日本代表招集により一時離脱を余儀なくされたとはいえ、3ゴール7アシストとリーグアンのアシストランキングで5位に食い込んだ。

 リーグアン屈指のアタッカーとして名を馳せているだけに、ランスのジャン=ピエール・カイヨ会長は先月下旬、2026年6月まで契約を残している伊東の去就について「移籍してほしいという気持ちは一切ない。日本ツアー開催が決まっているからなおさらだ」と、今夏残留が既定路線であると強調しているが、他クラブのファン・サポーターからは依然として同選手の獲得を求める声が挙がっているという。

 オリンピック・マルセイユのネット掲示板『LE PHOCCEN』では、「今夏の移籍ウィンドウにおける獲得候補」というテーマのもと、ファン・サポーターが議論を交わしているが、候補のひとりに伊東が浮上。今月4日には「伊東は確かに強力な選手だけど、すでに31歳ということに驚いた。もっと若いと思っていた」「31歳だけど、良い選手であることに変わりはない」「右サイドでスーパーサブ、左サイドでスタメン候補になりそう」などと、同選手への高評価が相次いでいる。

 日本代表DF長友佑都(現FC東京)やDF酒井宏樹(現浦和レッズ)、元フランス代表FWバフェティンビ・ゴミス(現川崎フロンターレ)の古巣であるマルセイユは、リーグアンを9度、フランス国内カップ戦を10度制した強豪。2016/17シーズン以降も毎年5位以内と健闘していたが、今季は首位パリ・サンジェルマンから勝ち点26差の8位に終わっている。

 昨年2月にもフランスメディア『Le 10sport』など複数メディアによって、マルセイユからの関心が報じられていた伊東。今年7,8月にジュビロ磐田、清水エスパルス、町田ゼルビア、ヴィッセル神戸との対戦を控える中、移籍に向けての動きがあるか注目が集まる。