かつてFC東京に在籍していたベルギー1部KAAヘント所属DF渡辺剛は、今月に行われるFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選(対ミャンマー、シリア)の日本代表で招集外。ヘントの主力選手として活躍していただけに、今夏移籍の可能性があるという。
現在27歳の渡辺は、KVコルトレイク在籍時の2022/23シーズンにベルギー1部リーグ全試合でフルタイム出場という実績を買われ、昨年6月にヘントへ完全移籍。今季もAFCアジアカップ参戦前まで公式戦全試合でフル出場するなど、稼働率の高さで話題に。リーグ戦・プレーオフあわせて35試合の出場で2ゴールと存在感を発揮していた。
ただ、渡辺を守備陣の中心選手として評価していたハイン・ヴァンハーゼブルック監督が今季限りで退任。ベルギー紙『Het Nieuwsblad』は今月4日、監督と同じくスポーツディレクター(SD)も交代する背景を踏まえた上で、「ヘント所属選手10名が移籍に向かっている」とリポート。2027年6月まで契約が残っている渡辺については「間違いなく必要な関心を期待できる。ヘント加入からわずか1年で再びレジを鳴らすことができるかもしれない」と綴っている。
昨年6月のヘント加入会見で「もう一度日本代表でプレーしたいですし、いつかブンデスリーガでプレーをすることも僕の夢です」と、さらなるステップアップ移籍への思いを語っていた渡辺。ベルギーメディア『Voetbal』が今年2月、同選手の600万ユーロ(約9億6000万円)と伝えた上で、ステップアップ移籍の可能性について以下のような見解を示していた。
「渡辺はベルギーよりも高いレベルのリーグでプレーできる選手だ。しかし彼が欧州のトップクラブでプレーするのは難しい。すでに27歳であるが、ヘントよりもレベルの高いクラブでプレーしたことがない。27歳という年齢でトップクラブへ行きたいのであれば、すべてが非常に早く起こる必要がある」
『Voetbal』の見解にくわえて、ヘント監督、SD交代を発端とした退団報道を踏まえると、渡辺にとって今年夏がブンデスリーガ挑戦、ステップアップ移籍のラストチャンスと考えられる。