上田綺世 写真:Getty Images

 オランダ1部フェイエノールトで不本意なシーズンを過ごしたFW上田綺世。今月のFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選(対ミャンマー、シリア)に向けての日本代表に選出されているが、来季フェイエノールトでゴールを量産するための環境が整いつつあるようだ。

 鹿島アントラーズ、ベルギー1部サークル・ブルッヘで絶対的ストライカーとして活躍していた上田。昨年8月にサークル・ブルッヘからフェイエノールトへ完全移籍も、2023/24シーズンはオランダ1部リーグでわずか5試合のスタメン出場。メキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスの控えに甘んじていたが、それでも4月25日のゴーアヘッド・イーグルス戦から3試合つづけてゴールを挙げるなど、終盤に存在感を発揮した。

 ヒメネスの今夏放出が濃厚とみられるフェイエノールトだが、今月3日までに新たに日本人のフィジオセラピスト(理学療法士)である中田貴央氏を招へい。同氏はプロフェッショナルネットワーク『LinkedIn』で「来シーズンは新たな挑戦の時だ。私はフェイエノールトのトップチームのメディカルチームに加わることになった。この素晴らしいメディカルチームの一員になれることをとても嬉しく思う。リーグ戦でヨーロッパのトップクラブと対戦できることをとても楽しみにしている」と綴ったという。

 中田氏は2012年に昭和大学保健医療学部理学療法学科を卒業後にオランダへ渡ると、FCデン・ボスやFCユトレヒトのフィジオセラピストを担当。ユトレヒト在籍時には当時名古屋グランパスからユトレヒトへ期限付き移籍中で、デビュー戦で下腿を骨折という大怪我を負ったFW前田直輝(現浦和レッズ)をサポートした。オランダで実績を積み重ねてきただけに、上田にとって同氏のフェイエノールト入りは大きな力になるはずだ。