アメリカの投資会社『777パートナーズ』は、プレミアリーグ(イングランド1部)エバートン、ラ・リーガ(スペイン1部)セビージャなど、複数クラブの経営権を売却する模様。MF川辺駿などベルギー1部スタンダール・リエージュ所属選手への給与未払いも報じられている。
マイアミに拠点を置く777パートナーズは、セビージャ、ヘルタ・ベルリン、メルボルン・ビクトリー、ヴァスコ・ダ・ガマなど複数クラブを傘下に収めているほか、昨年9月にはエバートンの経営権を5億5000万ポンド(当時約1030億円)で取得したことでも話題を呼んでいた。
しかしドイツのテレビ局『rbb24』が先月31日に伝えたところによると、同社は現在およそ50億ドル(約7900億円)の負債を抱えており、2022年の上半期だけでも4億ドル(約630億円)の損失を計上しているとのこと。急速な経営悪化にくわえて、複数の訴訟問題を抱えているため、全クラブ経営権売却の方針を固めたという。
777パートナーズの債務問題を巡っては、オランダ紙『De Standaard』が先月11日に「スタンダール所属選手に給与が支払われていない状況だ」とリポート。サポーターが抗議活動を展開しているほか、同日開催予定だったベルギー1部リーグのプレーオフ(対KVCウェステルロー)が延期となるなど、影響が広がっているという。
なお、サンフレッチェ広島やジュビロ磐田に在籍していた川辺は、今季リーグ戦・プレーオフあわせて36試合の出場で7ゴールをマーク。スタンダールとは2027年6月までの複数年契約を結んでいる。給与未払い、身売り報道が同選手の去就に影響を与える可能性も考えられる。