日本代表MF鎌田大地はセリエA(イタリア1部)ラツィオとの契約延長が報じられていたものの、先月末に一転して今夏退団が確実になった模様。プレミアリーグ(イングランド1部)クリスタル・パレス移籍により、アイントラハト・フランクフルト時代の恩師オリバー・グラスナー監督と再会する可能性が高まる中、鎌田を重宝していたイゴール・トゥドール監督にもラツィオ退団に向かっているという。
トゥドール氏は今年3月、マウリツィオ・サッリの後任としてラツィオの監督に就任。前指揮官のもとでベンチ要員だった鎌田を、3月31日開催のセリエA第30節ユベントス戦以降ほぼ全試合でスタメン起用した一方、これまで主力選手として扱われていたMFルイス・アルベルトと衝突。一部選手の起用法を巡り、現地で議論が白熱していた。
イタリアメディア『トゥットメルカート』は5月31日に「鎌田につづき、トゥドール監督もラツィオを離れる可能性がある。指揮官はクラブによる一部選手のマネジメントに不満を抱いている」とリポート。記事では退団に向かっている理由として、「鎌田を自身のプロジェクトとクラブの将来にとって重要な存在とみなしていた」と綴られている。
また複数のイタリアメディアが伝えたところによると、来季以降の構想においてトゥドール監督とクラブ幹部の間で意見の相違があるとのこと。アルベルトや鎌田らの退団もあり、ラツィオ内部が混乱に陥っている可能性があるという。
なお、トゥドール氏の新天地候補にはボローニャが浮上。同クラブは今季限りでチアゴ・モッタ監督が退任しており、後任の確保が急務だ。今季セリエAを7位で終え、来季欧州カップ戦出場権を確保したラツィオだが、編成面を巡る意見対立により、重要な人材の流出が止まらないようだ。