ユーザ目線で、オンラインならではの体験設計が理想
特に3点目については、「日本のものが良くない」、と批判したいわけではない。現時点の日本のオンライン診療は、
・「かかりつけ医がいる方の再受診」のニーズが高いこと
・厚生労働省によるオンライン診療に関する指針が「かかりつけ病院と患者をつなぐ」ことに主眼を置かれていること(参考)
などの理由から、現在のようなサービス設計になっているのかもしれない(筆者の仮説である)。
ただユーザ目線で考えると、オンライン診療を使う際は、オンラインだからこそ「どこの病院のどの先生でも良いから、自分の問題を解決してほしい」というニーズも十分に多くありうるのではないだろうか。
例えば風邪をひき、「早く診断をしてもらって風邪薬が欲しいな」と思ってアプリを開いた時に「どこの病院にかかりたいですか」と聞かれるのは、筆者としては正直なところ違和感がある。
現時点では日本のオンライン診療は「かかりつけ医にオンラインでもかかるサービス」が主流だ。
ただ今後は「オフラインのオンラインへの置き換え」のみではなく、インドのオンライン診療アプリのような、オンラインの強みをより活かした診療スタイルが広がることを期待する。
参考・引用元:MediBuddy
【著者プロフィール】
滝沢頼子/株式会社hoppin
東京大学卒業後、UXコンサルタントとして株式会社ビービットに入社。上海オフィスの立ち上げ期メンバー。
その後、上海のデジタルマーケティング会社、東京のEdtech系スタートアップを経て、2019年に株式会社hoppinを起業。UXコンサルティング、インドと中国の市場リサーチや視察ツアーなどを実施。インドのバンガロール在住。