■「ポイ捨てでは許されない」と怒りの声

件のツイートは投稿からわずか数日で600件以上ものRTを記録し、他のツイッターユーザーからは「アウトドアブームからの釣りブームで、どこも酷いことになっていますよね…」「人気の釣り場ほどゴミが多いのは、どこも同じなんですね」「これはもう、ポイ捨てという言葉で許されるレベルではないと思います」など、戸惑いと怒りの混じったような意見が多数寄せられていたのだ。

ツイート投稿主・パイセンさんに詳しい話を聞いたところ、話題の写真は兵庫県淡路市内の某釣りスポットで撮影したものと判明。

釣り名所の駐車場、残された物体に愕然… 「これは許されない」と怒りの声相次ぐ
(画像=『Sirabee』より引用)

当時の様子について、パイセンさんは「普段、このポイントには行かないのですが、数年ぶりに訪れたらこのような状態となっていました」と振り返り、ツイート投稿すべきか迷ったとも説明している。

迷った末、「このままでは釣り禁止となり、淡路島の釣り場がどんどん無くなってしまうのではないか」と考えるに至り、1人でも多くの人々に淡路島の現状を知ってもらいたい、不法投棄に覚えがある人物に対しては考えを改めてほしい、という思いからツイート投稿を決意したそうだ。

新型コロナウイルスの影響を受け、キャンプをはじめとするアウトドアレジャーが注目を集めてきたが、問題の光景もそうした影響によるものと考えられる。

パイセンさんは「コロナの影響もあってか釣りの人気が高く、島外から釣りをしに来られる方が増えています。しかしその分、ゴミ問題やトラブルが増え、島内でもすでに何ヵ所か釣り禁止になっています」と表情を曇らせつつ、地元の実情を語ってくれたのだ。

■兵庫県が語る現状

そこで今回は、淡路島の釣りスポットの現状についてより深く踏み込むべく、兵庫県 淡路県民局「洲本土木事務所 」に、詳しい話を尋ねてみることに。

すると、やはり同事務所も島内の「ゴミ問題」には、大いに頭を悩ませていることが判明。担当者は「コロナ禍になって、こうした事例が増えた印象を受けます」と前置きしつつ、「看板などを立てて『ゴミ捨て禁止』を訴えておりますが、マナー違反をする釣り客が一定数いるのが現状です」と、島内の様子について説明してくれた。

釣り名所の駐車場、残された物体に愕然… 「これは許されない」と怒りの声相次ぐ
(画像=『Sirabee』より引用)

もちろん、兵庫県からも監視員などを配置して注意に努めているのだが、24時間365日の監視は現実的でなく、そうした隙間を縫ってゴミ投棄が行なわれているのが現状のようだ。

また、担当者が「恐らくこうした問題は淡路島だけでなく、他県や他市のレジャースポットでも、同様の傾向が見られると思います」と分析していたのが印象的であった。状況が今後も改善されないようであれば、釣りスポットの「閉鎖」が現実味を帯びてくる可能性もありそうだ。

これからの時期は、アウトドア趣味がいっそう楽しくなってくるシーズン。しかし人々から趣味を奪うのは、施設の「管理者」でなく、周囲の迷惑を全く顧みない「モラルなき利用者たち」であることを、肝に銘じておきたい。

(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)

提供元・Sirabee

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