松井大輔氏 写真:Getty Images

 元日本代表選手の松井大輔氏(現浦和レッズアカデミーのロールモデルコーチ)が、フィジカル重視の現代サッカーにおけるドリブルの難しさを説明。遠藤保仁氏(現ガンバ大阪コーチ)はドリブルとメンタリティーの関係について持論を述べている。

 現役時代から日本屈指のドリブラーとして、京都パープルサンガ(現京都サンガ)やジュビロ磐田、フランスのル・マン、グルノーブルなどで活躍していた松井氏。2022年にはY.S.C.C.横浜(YS横浜)でサッカーとフットサルの二刀流として注目を浴びるなど、異色の経歴を持っている。

 フットサル選手としてドリブルへの知見を深めたという松井氏は、今年2月20日に現役引退。今月5日に浦和アカデミーのロールモデルコーチに就任したことで、再び反響を呼ぶ中、インターネット動画配信サービス『DAZN』で8日配信開始の「やべっちスタジアム」にゲスト出演。

 矢部浩之さんから「ドリブルはリスクありますよね?シュートやパスで終わらないと怒られますよね?」と訊かれると、「そうですね。現代サッカーにおいては、効率よくドリブルしないといけないという時代になってきているので、難しいですね」と頷いている。

 この現代サッカーのスタイルには、古巣G大阪のトップチームで指導に当たる遠藤氏も注目。今年3月放送の『サタデーナイトJ』(テレビ東京系)に出演した際に、「(Jリーグにおいて、)サッカーの質は昔の方がフィジカルを重視していなかったから、トリッキーなプレーが多かった」とテクニック重視からフィジカル重視への変化に言及すると、「(ヴェルディ川崎時代の)ラモス瑠偉さんとビスマルクさんのリフティングドリブルとか、トリッキーなプレーだった。今はあんなプレーをしたらしばかれる(怒られる)と思うし、する勇気を持っている選手がいない」と私見を述べている。

 選手個々のアスリート化や効率重視のスタイルにより、ドリブルの幅が狭くなった現代サッカー。かつてJリーグや国際大会の舞台で活躍していたレジェンドたちは、プレースタイルの変化に複雑な思いを抱いているかもしれない。