騒音規制対策兼心地よいエンジンサウンドを
モータースポーツ用DSC制御に関して、今回はサーキット走行ではなかったのでテストしていないが、DSCの介入タイミングを遅らせ、レースでも使えるDSCというのを狙い、今回追加装備している。
またスカイアクティブG1.5Lのエンジンも制御の見直しをし、ハイオクガソリン用のセッティングを追加している。その結果3kWの出力向上があった。制御のポイントではアクセルの戻し操作時の応答性の改善を図っているが、これはロードスターオーナーは、その違いを体感しやすいと思う。
もうひとつの改良では、上質という言葉がいいように思うが、インダクション・サウンド・エンハンサーを装備し、エンジン音の雑味を消し、いい音が聞こえるようにエアクリーナーボックスを変更している。
ダイナミック性能に関係する主な変更点は以上だが、他にもE/Eアーキテクチャーの全面刷新がある。これはまずADAS関連で、ロードスターに初めてACCが搭載された。マツダ・レーダークルーズ・コントロールとスマートブレーキ・サポート(後退時検知機能)を採用した。こちらは今回テストをしなかったが、常時スポーツ走行するわけでもなく、淡々と移動する状況などではありがたい機能と言えるだろう。
E/Eアーキテクチャーの全面刷新
そしてサイバーセキュリティ法への対応も行なっている。こちらは法規対応になるが、継続販売車両にも求められている法規で、ロードスターを今後も継続販売するためにも対応を行ったと言うわけだ。
そしてナビが変わった。これは8.8インチのセンターディスプレイになりスマホとの連携やコネクテッドサービスの利用も可能になった。
じつはここに裏話があり、E/EアーキテクチャーはCX-60で採用している世代のもと共通のものが今回ロードスターに搭載したそうで、その結果、従来のナビが使えなくなり、ヘッドライトなどはLEDしか使えなくなったという。そのため、ヘッドライトやテールランプも今回の大幅改良でLEDになっているのだ。またメーター系のデザインも一新され、液晶にアナログ表示を基本とし、またブラック基調で統一されており、視認性も高くロードスターによく似合うスパルタンな印象になった。
走る楽しさ、爽快感をもたらすロードスターが、今回も新たなこだわりの武器を手に入れ、ドライブマニアに響く商品に仕上げてきたと言える。