若手のうちは結果を出しても評価されづらい
竹内氏は、キーエンスでの経験は今の自分を形作るうえでは欠かせないものだと話すが、人事評価の面で不満はあったそうだ。
「プロセスを守っていれば、評価されると申し上げましたが、裏を返せば、プロセス以外の施策を打ちだしてもあまり評価されないことを意味します。会社としては、プロセス通りに業務をしていれば業績が上がると考えているので、個人がより効率のよい受注方法を見つけたとしても、『フレーム外のことをするな』と難色を示されてしまいます。
それに伴って、若手のうちは優秀な結果を出しても評価されづらくなっているんです。たとえば、『月に100件テレアポし、50件商談をまとめろ』という目標が設定された場合、100件テレアポして50社と商談した社員Aと50件テレアポして50社と商談した社員Bだと、社員Aのほうが評価されるんです。普通ですと、社員Bのほうが効率的に商談までこぎつけるから優秀であるかのように思えますが、キーエンスとしては全体の底上げ、合理主義という観点から頑なにプロセス遵守を要求するのです」(同)
竹内氏自身も、キーエンスで高い売上を何度も出していたものの、結果を出していくうちに会社の評価システムに疑問が生じ、退職を決意したという。最後にキーエンスで働くことの強みについて教えてもらった。
「キーエンスは、外的管理が苦ではない方であれば、黙々と仕事を進められて力も付けられる環境だと思います。ひたすら定量化して、自分に足りない部分を見つめ直し、改善するという習慣を身に着けることもできるので、今後のキャリアでも役に立つはずです」(同)
(取材・文=文月/A4studio、協力=竹内将高/BLUEPRINT Founders 代表取締役CEO)
提供元・Business Journal
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