サザエさん通りの行く先にあるのが長谷川町子記念館と長谷川町子美術館。GoogleMapsで見たら「開館」と書かれていたのに来てみたら展示入れ替えのため休館中でした。残念。開館していれば、サザエさん通りで気分を高めて記念館で長谷川町子の世界を堪能するより楽しい散歩になったことでしょう。
ところで長谷川町子記念館まで行く途中、サザエさん通りは二手に分かれていました。直角の交差点ではなくY字に分かれる特徴的な交差点です。
ここは大正初期、日本信託という会社が関東初の郊外型住宅地としてのうちを買収して開発を進めた場所であり、そのモデルが西洋の街であったことからこのような道路の造りとなったそうです。このころは建物も洋風の建築が流行して多くの精洋風建築が建てられた時期。街づくりにも西洋へのあこがれが現れており、今もその名残が残されています。
ちなみにこのY字路にもサザエさんが立っていて「長谷川町子記念館はこっちですよ!」と案内してくれています。
最後に桜新町駅の東側にある神社を訪ねることにします。その名も「桜神宮」。私見ですが、もともと新町という地名だったこの町の一部が桜新町と名乗ることになったのはこの神社があったからなのかもしれません。
明治時代に教派神道十三派の一派として神田に建てられましたが、大正8年に神託を受けて西に移転。その直後に関東大震災があったもののこの地に大きな被害がなく難を逃れたことから災難除けの神として崇敬されています。第二次世界大戦でも戦禍から逃れることができました。
ここの御朱印はデザイン性が高いことで有名だそう。御朱印コレクターの方が列をなして待っていました。中央の参詣道は空いています。ここの神社は二礼四拍手一礼。拍手が一般的な神社よりも多いのも特徴的です。
↑ わたしは御朱印集めないので… こちらをどうぞ。
歩いていたらお腹が空いたので、桜新町駅南口ウエのLa Saluteさんへ。
ビザ・パスタなどを扱うイタリアレストランです。少人数で経営されているようで、予約がないと入りにくいようですがたまたま1席空いていては入れました、ラッキー。
パスタの種類も選べるボンゴレビアンコ。スパゲッティより少し細い麺、フェデリーニでいただきました。美味。
サザエさんを全面的に押し出して街を活性化させている桜新町。街の開発のコンセプトやその名残も垣間見られていい散歩になりました。長谷川町子記念館・美術館が見られなかったのが心残りです。次は桜新町駅からサザエさん通りを歩いて同記念館・美術館まで観覧して長谷川町子ワールドをコンプリートしに行きたいと思います。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2024年4月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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