リユース業界の状況は? ハードオフでもアプリが便利

 近年は訪日外国人の増加や、SDGs推進によるリユース品への関心が高まっていることにより、中古品・リユース市場の注目度は高まっていた。そして、コロナ禍以降の物価高が追い風となり、「高い新品よりも安い中古品」といった消費者の生活防衛意識が働き市場の規模は拡大。中古品・リユースビジネスの総合ニュースサイト「リサイクル通信」が公表する「リユース業界の市場規模推計2023(2022年版)」によれば、22年のリユース市場規模は2兆8976億円となっており、前年比で7.4%増。09年以降13年連続で拡大しており、さらなる拡大が予想される。

 2月7日、ハードオフコーポレーションが公表した23年4~12月期の連結決算によれば、売上高が前年同期比10%増の220億円となり、各利益とともに過去最高を記録した。競合のブックオフグループホールディングスやゲオホールディングスも業績好調が続いている。

「過去には『Yahoo!オークション』などのネットオークションや、『メルカリ』などのフリマアプリの台頭により、市場にも若干の影響がありました。ですが、最終的にはそれらのネットビジネスの登場によって、若年層を中心にリユース市場全体の拡大につながったと認識しています。

 弊社では、アプリで出品していただき、全国のハードオフグループ店舗が査定し、買取希望(オファー)を通知する『オファー買取』というサービスを展開中です。商品の写真を撮って送っていただくと、全国のハードオフグループ店舗から買い取りのオファーを送ります。なかには熱意のこもった店舗からのコメントが届くこともありますし、面倒なやり取りも不要ですので、ご興味があればぜひお試しください」(同)

 最後に、そうしたハードオフにしかない強みについて聞いた。

「当社では『ジャンク品』の取り扱いが名物のひとつです。カメラ、テレビ、ゲーム機といった黒物家電を扱うハードオフ店舗で、動作不良や部品欠品の商品を『ジャンク品』として買い取り、販売しております。一見すると、商品価値が低いように見えますが、ご自身で修理をされたり、まったく別の用途に使ったりなど可能性は無限大で、人気コーナーとなっております。リモコンだけ、ケーブルだけなどでも、捨てずにお持ちいただければ、必要としている方にお届けすることができるかもしれませんので、ご不要品はぜひ捨てずにお持ちいただけたらと思います。

 当社は店頭買取、出張買取、宅配買取(オファー買取)と、お客様のニーズに合わせたさまざまな買い取り方法をご用意しております。多くの方にリユースを選択いただくことが、廃棄物の減少にもつながります。そして何よりリユースそのものを楽しんでいただけますと幸いです」(同)

(取材・文=逢ヶ瀬十吾/A4studio)

提供元・Business Journal

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