ファミリーマートで限定販売されているスイーツ「まるごと蜜柑」が、「ヤバい」と話題になっている。X上で大きな反響を呼んでいるので、直接ファミマ広報部に話を聞いてみた。

 昨今、コンビニエンスストアのスイーツは日進月歩の勢いで進化を遂げている。カウンターで淹れるコーヒーが定着し、そのコーヒーに合わせるスイーツが各社から競って発売されてきた。ファミリーマートが2006年に「スイーツプラス」、セブン-イレブンが2008年に「なないろカフェ」、ローソンが2009年に「ウチカフェスイーツ」といったオリジナルのスイーツブランドを展開するなど、“コンビニで購入して家でカフェタイムを楽しむ”というスタイルを訴求してきた。

 特にファミマにおいては、2007年に「男のスイーツ(2010年から『俺のスイーツ』に改名)」を展開して男性客の取り込みを図ったり、30代女性をターゲットにしたスイーツを開発するなど、幅広い客層に訴えかける商品を次々に発売してきた。

 また2012年には、チルド温度帯で提供するオリジナルの和菓子シリーズ「Sweets+和」が始まり、クリーム白玉、生どら焼き、わらびもちなど純和風な和菓子が人気を博した。その後、オリジナルブランドは2018年に「ファミマスイーツ」と名を変えてリニューアル。

 コロナ禍での巣ごもり需要も追い風となり、ファミマは「スフレ・プリン」「デザートモンスター」「バタービスケットサンド」など次々とヒット作を生み出してきた。

 そんなファミマが今春発売したスイーツのなかでも、2月27日に発売された「まるごと蜜柑」がSNS上で大きな話題となっている。みかんの回りに白あんを配し、それをまるごと柔らかい餅で包んでいる和菓子だ。

 Xで「何がやばいって、こんな和菓子屋しかやらんようなことを280円でやっちゃうこと」とのポストが写真付きで投稿されると、「おいしそう」「食べたい」といったコメントが殺到。「フルーツ大福を売っている和菓子店などで800~1000円くらいするやつ」との評価もある。実際、イチゴをはじめとしてフルーツ大福を扱う和菓子店は増えたが、軒並み高額だ。なぜ、これほど安価にみかんを丸ごと使用した大福が販売できるのか。Business Journal編集部は、ファミマ広報部に直接聞いた。

――「まるごと蜜柑」が話題になっていますが、どのような経緯で本商品を企画したのでしょうか。

広報担当「昨今フルーツ大福がトレンドになっており、コンビニでも気軽に購入できたらという思いで企画いたしました。また、本商品は4年程前から数量・期間限定で発売しており、毎年好評をいただいておりますため、本年も発売にいたりました」

――本商品の狙いや、ターゲット層を教えてください。

広報担当「主にフルーツやスイーツ好きの女性をターゲットとした商品です」

――税込み280円という安さが話題の要因になっていますが、なぜこれほど安価に製造できるのでしょうか。

広報担当「製法や原料にこだわりを持ちながらも、製造―物流―販売に至るすべての過程で効率化を図ることによって実現しています」

――人気が高いですが、定番商品となり得るでしょうか。

広報担当「原料の蜜柑に限りがあるため、数量限定商品となります」

――人気を受けて、第2弾・第3弾商品が発売される可能性はありますか。

広報担当「期間限定商品となっており現時点では未定ですが、お客様の反応を見ながら検討したいと思います」

 数量・期間とも限定の商品ということで、気になる方は早めにチェックしたほうがいいだろう。

(文=Business Journal編集部)

提供元・Business Journal

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