浅野拓磨 写真:Getty Images

 日本代表FW浅野拓磨は、2021年夏に給与未払いを理由にセルビア1部パルチザンを退団し、VfLボーフムへ移籍。パルチザンが契約不履行を理由に、選手側とボーフムを訴えていたが、今月9日までに勝訴が確定している。

 浅野は2019年7月からパルチザンでプレーも、2021年5月2日に突如クラブとの契約解除を発表。自身のブログを通じて「クラブによる度重なる給与の未払い、またそれに対する不誠実な対応によりクラブからのリスペクトを感じられなくなってしまった事がこの決断の理由です」と綴るなど、クラブへの不満を爆発。翌月にボーフムと3年契約を結んでいた。

 しかし、パルチザンは浅野の退団が契約不履行に当たると主張したほか、ボーフムに対して移籍金の支払いを要求。同選手やボーフムを相手取り、国際サッカー連盟(FIFA)に訴訟を起こしていた。

 西部ドイツ新聞が今月9日までに伝えた内容によると、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は浅野拓磨のパルチザン退団が「正当な理由による契約解除」に当たると判断。移籍金を支払いは不要との判決を下したほか、浅野に未払い分の給与額453281ユーロ(約6200万円)と5%の利息、同選手の滞納していた家賃などを支払うよう、パルチザンに命じたという。

 なお、浅野とボーフムの契約は今年6月まで。西部ドイツ新聞は「選手側はボーフムの提示した契約延長オファーをまだ受け入れていない。現時点では、今季終了後の退団に向かっている」と伝えている。また、ボーフムは直近のリーグ戦6試合で1分5敗と低迷。今月8日にトーマス・レッシュ監督を解任すると、翌日にハイコ・ブッチャー氏の暫定監督就任を公式発表している。