台湾・台南にあるマイクロブリュワリーが造る「台風造酒」のクラフトビール5種類が、ついに日本にも登場。
同ブランドのクラフトビールは世界各国で高い評価を受けており、これから日本でもバーやレストラン、酒販店で出会えるようになる。
その5種類のクラフトビールとブリュワリーについて見てみたい。
こだわりの酒造りを追求するマイクロブリュワリー
「台風造酒」ブランドのクラフトビールを作る「Muho Brewery」は、2014年に許兄弟によって台湾の古都、台南で設立された最初のクラフトビールブリュワリーだ。
自称「台湾で一番小さいブリュワリー」という通り、生産量が限られることから醸造されたビールの多くは台南やその近隣で消費され、台湾最大の都市・台北でも希少な存在となっている。
しかし、マイクロブリュワリーとして生産量を追わず、台湾の要素をふんだんに取り込んだ酒造りを追求する様は正に台南の地酒。ホップの苦味を抑え、ワインにも似た丸くふくよかな味わいは、世界各地のビール品評会で数々の栄誉に輝いている。
台南らしさを感じる5種類のクラフトビール
すっきりした後味が特徴
「金霏(ジンフェイ)桂花エール」は、「台風造酒」の定番商品。
金木犀(キンモクセイ)と蜜を加えて醸造したビールで、口に含んではっきりわかる金木犀のアロマ、ネクターのようなスムースなマウスフィーリングとすっきりした後味が特徴だ。
同商品のアルコール度数は5.0%、日本で開催された「International Beer Cup 2023年」にて金メダルを獲得し、ほかにも多くの賞を受賞している。
オリエンタルな味わい
「芳草(ファンツァオ)ジャスミンエール」も、同ブランドの定番。
アメリカンホップによるトロピカルフルーツやシトラスのアロマをベースに、ジャスミンを加えることで香りたつ花を表現している。フレッシュでエレガント、オリエンタルな味わいのビールだ。
アルコール度数は5.5%、日本で開催された「International Beer Cup 2017年」にて銀メダルを獲得したほか、多くの賞を受賞している。
甘味と酸味、塩味が特徴
「夏雪(ナツユキ)海塩レモンエール」は、台南産海塩と屏東産レモンを使用したビール。
優しい甘味と酸味、少しの塩味が特徴で、夏のハイライトを思わせる味わい。氷を入れても美味しく楽しめる1本だ。
アルコール度数は5.5%となる。
食中酒にもぴったり
「山蘊(サンウン)柚花烏龍茶エール」は、台北のミシュラン1つ星レストラン「山海樓」とのコラボレーション商品だ。
台湾東部の茶園で作られる文旦花により香り付けされた茶葉に加え、文旦の生花を使用。口に含むと蜜香と香水のような文旦花のアロマが広がり、そのあとにほのかな烏龍茶の余韻が残る華やかな味わいだ。
アルコール度数は5.0%、食中酒にもぴったりの1本となっている。
複雑なフレーバーの1本
「琥珀(コハク)カカオエール」は、台湾のTree to Barショコラトリー「フーワンチョコレート(福灣巧克力)」とのコラボレーション商品だ。
台湾屏東産カカオニブを用い、キャラメル・バニラ・コーヒー・トロピカルフルーツといった複雑なフレーバーをビールに閉じ込めた。
アルコール度数は5.0%となる。
これから日本でも出会える「台風造酒」のクラフトビール。クラフトビールが好きな人は、チェックしておきたい。
(田原昌)