松本山雅は今月9日の定時取締役会にて、役員人事を改選。霜田正浩監督の解任論、神田文之代表取締役社長の辞任論、クラブOB田中隼磨氏の復帰を望む声が挙がる中、神田社長が取締役(常勤)に配置転換となったことをはじめ、複数の人事に対して賛否両論が湧き起こっている。
クラブの発表によると、今回の役員改選では取締役の小澤修一が代表取締役社長に就任したほか、『セイコーエプソン株式会社』DX推進本部副本部長の津田敦也が社外取締役として入閣。一方で、現非常勤取締役、及び社外取締役の大月弘士氏、八木誠氏、髙橋耕司氏、山村和永氏、有賀修二氏の5名は今月24日開催予定の定時株主総会をもって退任するという。
一方、チームは2021シーズンのJ3降格以降、J2復帰を果たせず。今季も第7節終了時点で2勝3分2敗と開幕ダッシュに失敗すると、今月6日開催の第8節ツエーゲン金沢戦では1-6と大敗。試合後に一部サポーターが居残りで抗議したほか、監督交代論も加速。くわえて、田中氏が金沢戦後の投稿をきっかけに、昨年12月に同クラブのエグゼクティブアドバイザー(EA)を辞任した理由を公表。松本OBの高崎寛之氏が一部内容に異論を唱えるなど、クラブを取り巻く状況は混とんとしている。
そんな中での役員改選に、X(旧ツイッター)では「タイムリーだな」「すごいタイミングで社長交代か」と驚きの声が。神田氏に対して「社長お疲れ様でした」「社長交代も、取締役で残ったら意味ない」「神田氏はどう責任を取るのか」というコメントが寄せられているほか、「社長内部昇格で良くなるのか?」「ただの頭のすり替え」と厳しい意見も寄せられている。
また、田中氏がEA辞任の理由として「2023年12月23日に行われたサポーターミーティングで、私がクラブを辞めた経緯について説明したが、事実とは異なる」「クラブは説明の訂正に応じてくれない」と綴っていたこともあり、一部からは「田中氏の投稿で社長交代になったのかな?」といった憶測も飛んでいる。
なお、神田現代表取締役社長はクラブ公式サイトを通じて、以下のようにファン・サポーターやスポンサー等にメッセージを送っている。
「2005年に選手としてお世話になった松本山雅に再びご縁をいただき、2015年には代表取締役を拝命し5期10年務めさせていただきました。私の力不足や経験不足を、多くのステークホルダーの皆様、ファン・サポーターの皆様、そしてクラブスタッフに支えられた10年でした。立場は変わっても、このクラブへの想いは多くの皆様と同様に変わらず続きます」
「松本山雅のルーツである、関わる皆様が更にこのクラブにオーナーシップとアイデンティティを持ち発展する未来を積み上げるために、次の体制に進んでいくことになります。山雅が好きだから、これからもクラブと共に前へ進んでいきましょう」