ミレイ大統領支持のトランプ氏大統領復帰が怖い中国

当初、中国政府はこのダム建設の再開を期待していた。ところが、米国でトランプ氏が大統領に復帰する可能性が次第に高まっている。

ミレイ大統領を強く支持しているトランプ氏が大統領に選出されれば、アルゼンチンは完全に米国寄りになると中国は判断したようだ。この判断も中国がこの工事の継続を断念する理由となったようだ。

中国はスワップ取引も撤退か?

この決定に続いて、中国はアルゼンチンとのスワップ取引から撤退する可能性も生まれている。仮にそうなると、アルゼンチンは同取引から発生する180億ドルに加え、総額300億ドルの負債が新たに加わることになる。(3月13日付「ラ・ポリティカ・オンライン」から引用)。

更に、ミレイ大統領にとって不安材料となるのは、中国がアルゼンチンからの輸入を減らす可能性も生まれて来る。昨年の中国との取引は130億ドルで、例えば、カタマルカ州の輸出の45%が中国向けとなっている。それが減少すると、同州の経済は深刻な打撃となる(上述「ラ・ポリティカ・オンライン」から引用)。

実際、中国は大豆と牛肉の輸入についてはそのウエイトを既にブラジルにシフトしている。皮肉なのは、アルゼンチンの最大の貿易取引国であるブラジルがアルゼンチンの中国向け品目の市場を奪っていることになる。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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