ボタンを押して「SOSモード」「修正モード」などを実行
また、WIZPR RINGは、アクションをすばやく指示するための便利なボタンを搭載。実行されるアクションは、ボタンが押された回数によって異なる。
ボタンを5回押すと、SOSモードがONに。SMSを介して現在地と緊急連絡先にアンビエントアラートを送信する(連絡先は送信者が誰であるかを確認できる)。
また、音声入力後にボタンを2回押して変更したい単語を言うと、誤認識した単語を見つけて自動的に修正することが可能だ。
VTOUCHの“非接触タッチ技術”
WIZPR RINGを開発したVTOUCHは、韓国のAI/ディープラーニング企業。Google Koreaが開催した「Machine Learning Challenge 2017」で1位を獲得した注目の企業だ。同社の目標は、スマートフォンやPCの画面ベースのコンピューティング環境を超えて、画面なしでAIとの会話によって操作を実行する「会話コンピューティング環境」と、物理的な空間のなかで多様なデバイスやオブジェクトとインタラクションを行う「空間コンピューティング環境」を実装すること。
現在、VTOUCHはWIZPR RINGのほか、画面に触れずにスマートフォンやタッチパネルなどを操作できるコントローラー「SpatialTouch」、ホログラムのボタン「HoloButton」 の開発に取り組んでいる。
AIにささやいたり、空中で指を動かしたり…といった非接触操作を可能にするVTOUCHの技術は、利便性に加えて安全性という面でも注目される。
とくにSpatialTouchやHoloButtonは、接触による感染リスクが低く衛生的。また、たとえばエレベーターやトイレのボタンなどがイメージしやすいが、車椅子ユーザーや身長の低い人などがボタンへ手が届きづらいなど、物理的に操作が難しい場合において誰もが手元でスムーズに扱えるようになる。直感的な操作とバリアフリーを両立したVTOUCHの製品は、次世代のツールとして幅広い層に重宝されそうだ。今後も同社のユニークな製品に注目していきたい。
参考・引用元:
Kickstarter
VTOUCH
(文・Haruka Isobe)