浦和レッズOBの柏木陽介氏(現FC岐阜クラブアンバサダー)は先日、さいたま市内の飲食店で播戸竜二氏と対談。途中から店主も会話に加わる中、Jリーグが理念として掲げている地域密着、浦和所属選手の変化について議論を交わしている。
播戸氏の公式YouTubeチャンネル『播戸竜二のおばんざい屋』では、さいたま市浦和区に店を構える本格中華料理店『王龍』を訪れる様子が公開。浦和サポーターである店主の広田強志(黄強)氏とともに、柏木氏の浦和時代を振り返っている。
およそ10年にわたり浦和でプレーしていた柏木氏は、「AFCチャンピオンズリーグ(ACL)で中国に行ったら、いつも黄さんが来てくれて、一緒のご飯行ったりしていた」と店主との関係性に言及。黄氏は「陽介はずっと浦和のことを考えてくれている。考えるだけではなく、行動で示しているから、地元の人に伝わっている。本当に情がある」と、“浦和の太陽”を褒めちぎった。
ただ一方で、黄氏は播戸氏から「今年のレッズどうですか」と訊かれると、「今の選手はなかなか知らない」と即答。「今のレッズはコロコロと選手が変わる。それに今の選手は地元で飲んだり食べたりしない。若い選手には地域密着があまりない」とバッサリ切ると、以下のように本来あるべき姿を訴えた。
「陽介の時代までは、とにかくあちこちにご飯行く。レッズの選手が店に来たら、当然店側は喜ぶ。そしたら口コミで『浦和の街は良いよね』『レッズの選手は良いよね』となって、自然とみんなレッズを好きになる。応援するために、スタジアムへ行くようになる。すべての商売には共通点がある。情と義が無かったら、何も成り立たない」
この黄氏の主張に柏木氏が頷くと、播戸氏も「これJリーガーに言いたい!地域密着やと。誰が支えているんだという話」とコメントを残している。選手の入れ替えが激しい中、浦和をサポートしている人が寂しい思いをしているだけに、クラブと地域の関係が問われそうだ。