フィードバックのポイント

セミナー当日、塙さんが提案してきたのが「逆境を乗り越えて笑顔で生きるための決意」をしたためた自らの経験を踏まえて作成した自己啓発自叙伝の企画書です。このテーマの企画書としては完成されています。書いてあることに否定する余地はありません。

ポイントは企画書が成立するか否かです。病気から学んだ時間の尊さと、限られた人生の価値、日常の小さな幸せに気づくことの重要性はあると思います。ですが、あまりに個人的な出来事だと共感がされにくくなります。

たとえば、「ステージ4のガンを克服した私の意識改革」「難病を克服した100人に聞いた魔法の言葉」などのテーマなら多くの人に関心を与えられるかも知れません。

また、ポジティブな生き方は大切ですが、難病に罹患しポジティブに転換する前には大きな葛藤が立ちふさがります。そこを突破しない限り、ポジティブに転換することはできないでしょう。再考し企画を煮詰めてもらえればと思います。

選択する側が目利きになりましょう

セミナーは東京での開催が終了し、大阪での開催が4月6日に予定されています。出版コンサルティングが盛んに行われている中、多くの人々が高額なフィーを支払いながらも出版に至らないケースが散見されます。出版を希望する人は賢い選択をする必要があります。

出版希望者は大勢いるから、情報が乏しい人に「出版させてあげるよ!」なんて甘い言葉をかけて、お金を搾取する人が増えてくるのです。だから、情報通にならなければいけません。選択する側が賢くならないといけないのです。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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