戦争中は軍のパイロットも使用。実用性を意識した機能とミリタリーなデザインが愛好家を虜に。
輸入ウォッチやクロックを扱うムラキ社が、ドイツのクロノグラフウォッチ&ストップウォッチメーカーであるHANHART(ハンハルト)と輸入販売代理店契約を締結。3月より日本国内での販売をスタートした。
軍用時計で名を馳せたハンハルト
ハンハルトは、1882年にスイスで創業した時計ブランド。その後ドイツのギューテンバッハに拠点を移し、今やドイツを代表するクロノグラフウォッチ&ストップウォッチの名門メーカーとして世界に名を馳せている。
創業当初は懐中時計や腕時計を製作していた同社だが、1924年からはストップウォッチの生産も開始。1938年にはキャリバー40を搭載したクロノグラフの量産化も果たした。その後、軍用のストップウォッチとパイロットクロノグラフを手掛けたことから、確固たる地位を築くことになる。
戦後は表舞台から姿を消していたが、1997年に復活。伝統的なパイロットクロノグラフのレプリカを発表して大きな成功を収めた。現在はPIONEERコレクションを中心に、軍用時計の伝統とトレンド要素を兼ね備えた腕時計を作り出している。
赤いリセットボタンが目を引く
ハンハルトのトレードマークとして知られるのが、赤くマークされたリセットボタンだ。これはパイロットたちが間違えて時計の針を止めないよう配慮したもので、いくつかのモデルには今なおこのプッシャーが用いられている。
2つのコレクションに注目
今回はハンハルトを代表するコレクションとして、PIONEERコレクションとPRIMUSコレクションについて紹介したい。
PIONEERコレクションには、パイロット用クロノグラフとして採用されたモデルや、フライバック機能を備えたモデルなどがラインナップ。
一方、PRIMUSコレクションは、独自の傾斜を加えたデザインが特徴。赤いリセットボタンと溝付きベゼルは、ハンハルトのアーカイブを着想源としているそう。
上質なハンハルトの時計が、日本の時計市場に一石を投じそうな予感だ。
(IKKI)
※価格は全て税込