確率が4億分の1の“奇跡”が起きた――。2つの顔を子牛が生まれたのだ。
■2つの顔を持つ子牛
落ちてきた隕石が自分に直撃する確率は160万分の1ともいわれているが、それすら足元にも及ばない4億分の1の確率のレアケースが起きた。
2月28日、米ルイジアナ州コシナードの農場できわめて特別な子牛が誕生したのだ。
その前夜、農場の夫妻は一頭の牛が陣痛を迎えるのを確認し、翌日に生まれたのは2つの顔を持つ子牛であった。夫妻は農場のこの新しいメンバーをフランス語で「2つの顔」を意味する「Deux Face(ドゥ・フェイス)」と名づけた。
遺伝子変異である多頭症の子牛のほとんどは死産である。数時間または数日間生きる個体もあるが、ニューヨークの博物館『Ripley’s Believe It or Not(リプレーの世界奇談集)』によると、記録に残されている最長寿の“二顔面”子牛の寿命は40日である。
当然この子牛もすぐに亡くなるだろうと思われたのだが、夫妻と獣医師が世話をする中、すでに一週間以上生き永らえている。
農場の夫妻が運営するフェイスブックページ「Breaux Farms LLC」で随時、子牛の最新情報が更新されている。
3月6日の時点では、子牛は少し体力がつき、首を起こせるようになったと報告している。 夫妻は子牛が立って脚を動かすのをサポートする器具(カーフスリング)をすでに用意している。
2つの顔の合計4つの目はすべて反応し、それぞれの鼻から同時に息を吐くことができるという。2つの口は喉の奥でつながっていおり、どちらの口からでも授乳することもできる。耳から後ろの後頭部はすべて正常な構造であるということだ。
今のところ、子牛は農場で安全に保たれており、徹底したケアの下、隔離されることなく母牛や他の牛たちと一緒に太陽の下で時間を過ごしている。夫妻はフェイスブックへの投稿で、彼女が痛みを感じている様子はなく、「常に彼女を見守り、日々症状を観察している」と書き込んでいる。
夫妻はまた、子牛が「非売品」であることを強調し、すでに多く寄せられている購入の申し出を断っている。
原稿執筆時ではまだ問題なく農場で健やかに過ごしている子牛だが、まずは40日以上生き永らえるのかどうかが注目される。
参考:「Daily Star」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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