2019年9月20日、インド・ラージャスターン州トーンク県の都市トーンクで、4本の足と3本の腕を持った女の子が誕生した。英紙「Metro」などに、この赤ん坊の写真が掲載されている。一見すると2人の赤ん坊が抱き合っているように見えるが、実際は一人の赤ん坊の胸と腹部から余分な手足が生えているのだ。
赤ん坊の母親であるラジュ・グルジャーさん(24)は、州政府が運営する病院で出産した。奇形の赤ん坊は、健康なもう1人の男児と一緒に生まれてきた。ラジュさんと夫のバドゥラルさんは共働きで、妊娠中に健康診断を受けていなかったため、奇形の我が子を目にして大いに驚愕したという。
出産に立ち会った外科医のロヒテシュ・ミーナ氏は、「男の子は普通の赤ん坊ですが、女の子は結合双生児です」と話す。一卵性双生児の発生過程で受精卵が正常に分裂せず、身体部位が結合した状態で生まれてきたのが「結合双生児」である。中でも、双生児の一方がもう一方に吸収され、1人の赤ん坊に余計な身体部位が形成されてしまう奇形は「寄生性双生児」と呼ばれる。医学文献によると、寄生性双生児は100万人に1人の割合で現れるという。今回の事例は寄生性双生児であろう。
奇形の赤ん坊は呼吸に問題があり、酸素吸入の装置を取り付けられ、生命維持が行われている。さらなる治療と余分な身体部位を除去する外科手術を実施するため、ラージャスターン州の州都ジャイプルにある病院に紹介される予定だという。ロヒテシュ氏らは、三つ子の一人が正常に生まれ、他の二人が結合した状態で生まれた世界初の事例だと考えている。
インドではしばしば奇形児のニュースが報じられる。2017年4月にもラージャスターン州の都市ジャハズプールで、余分な頭と手の生えた寄生性双生児が誕生した。2018年9月には、ウッタル・プラデーシュ州の都市ゴーラクプルで、4本の足と2つのペニスをもつ寄生性双生児も報告されている。奇形児誕生の背後には、環境汚染や薬害などの深刻な問題が横たわっている可能性がある。国や州政府主導で原因解明に努めない限り、これからも奇形児は生まれ続けるだろう。
(文=標葉実則)
※無修正の画像は「Metro」にてご覧いただけます。
参考:「Metro」、ほか
※当記事は2019年9月の記事を再掲しています。
提供元・TOCANA
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