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2017年6月11日、米インディアナ州に住むガブリエル・マイヤーズさん(29)は友人が主催するホームパーティーに参加していた。彼女は大の犬好きであるため、友人が飼い始めたピットブルの「クライド」と会うのをとても楽しみにしていた。クライドは2歳だったが、友人が飼っているもう1匹の大きな犬の「ケイン」と同じ大きさだったという。
イギリスやアメリカの一部地域では、ピットブルは危険な犬とみなされ、飼育が禁止されている。しかし、ガブリエルさんはピットブルが好きで、自身もラブラドールとボクサーとピットブルの交配種を飼っている。
同日午前1時ごろ、ガブリエルさんが友人の家を出ようとすると、ケインは最後の抱擁を求めて彼女に向かってきた。クライドも歩いてきたので、それを見たガブリエルさんは、クライドもケインと同じように抱擁を求めているのだと思った。そこで彼女が屈んだところ、なんとクライドは彼女に飛びかかってきた。そして、大きく口を開いて――!
そう、クライドはガブリエルさんの顔面に噛みついたのだ。彼女は大声で叫び、クライドを引き離した。そして顔に手を置くと、鼻があるはずの場所に大きな穴が空いてしまったことがわかった。血がダラダラと止めどなく流れ、視界がぼやけるほどだった。クライドは彼女の近くを回り続けている一方で、ケインはクライドから彼女を守るように立っていたという。
悲鳴を聞いた友人が部屋に駆け込んできた。ガブリエルさんはパニックに陥りながらも、噛みちぎられた鼻を探し出して氷と一緒に保存するよう、友人に向かって叫んだ。それから、キッチンによろよろと歩いて行ったが、そこで倒れそうになった。彼女は“死”を覚悟した。
深刻な容態だったガブリエルさんは、州都インディアナポリスにある聖ヴィンセント病院へと空輸された。そこで緊急手術が行われる予定だったが、パーティーで酒を飲んでいた彼女に全身麻酔をかけることはできなかった。このことを知った彼女は、さらなるパニック状態に。最終的に彼女は全身を拘束され、やがて昏睡状態に陥った。2日後に目を覚ました彼女は、そばに立っている姉のレイチェルさん(35)を見て、自分が生き延びたことに安堵した。一方で、手術によって鼻が再接着されなかったことを知り、ひどく落ち込み、しばらくして恐怖に囚われた。
ガブリエルさんは、顔を包帯で覆われていた数日間、流動食を食べなければならなかった。クライドの攻撃で歯茎と歯まで失われたからだ。1週間後、入院前の写真を見て涙を流した。これからどうなるのか想像すらできず、「人生が終わった」と思い悩み、死ぬことを望む日々だった。退院してから何カ月もの間、ほとんど家を出られなかった。しかし、この時期に彼女を慰めた存在もまた、(彼女が飼っている)2匹の犬だった。
その後、ガブリエルさんはとても辛い思いをしてきた。彼女の顔を見た人々の中には、心無い言葉を投げかける人もいたからだ。ある女性は「どうやったらこんな見た目なのに外出できるの?」と尋ね、ある男性は面と向かって「胸が悪くなるくらい不快だ」と言い放ったという。人々の視線や誹謗中傷に耐えつつ、ガブリエルさんは7回の顔面再建手術を受けた。
現在、ガブリエルさんはペットショップで働いている。優秀な外科医との出会いもあり、「私は現在、自分の肌に満足していますし、今までにないほどの自信があります」と言うまでに立ち直った。また、クライドの飼い主である友人を告発しないと決め、クライドの殺処分も拒否した。不幸に見舞われても誰も恨まず、前向きに人生を歩もうとするガブリエルさんの笑顔が輝いている。
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