ローソン「欧風ビーフカレー」/646円

最後はシェア第3位のローソンが提供しているチルドカレーを実食していこう。
奇しくもセブンと全く同じ品名となったローソンの「欧風ビーフカレー」は、デミグラスソースで煮込んだホロホロの牛肉が特徴的。ラベルを見ても“カレーソース”とあるだけで、どんなスパイスをどれくらい使っているのか教えてくれないが、少なくとも“欧風”とあるように、スパイスよりもお肉や野菜のうまみを前面に押し出した味わいなのだろう。

容器もセブンと近しい二重底スタイルだが、楕円形のデザインでカレーとルーを半々に分けた盛りつけは、ファミマを彷彿とさせる。レンジの加熱時間は500wで3分30秒。熱々の容器の端を持って、火傷しないように慎重にビニール包装を剥がしたら、いざ実食。
デミグラスソースのコク深い香りと、ほんのりと感じる焦げの香りが非常に食欲をそそる。色合いもかなり深いブラウンで、控えめに感じられるスパイスの刺激的な香りがなければ、ビーフシチューやハヤシライスにも思える。具材は2cm角の大振りの牛肉が2個と、玉ねぎの切れ端がいくつか確認できた。
食べて最初に感じたのは、ホロホロ食感でありながら、しっかりとうまみの残った牛肉だ。量は少ないが、その肉質のクオリティはかなり高い。ごはんはもっちりと柔らかめの食感。ルーは、赤ワインと焦がし玉ねぎを基調としたデミグラスソースの深みと甘さが全体をまとめており、味の一体感が高かった。スパイスはかなり控えめ。ルーのうまみを引き立てる脇役に回っており、後味にも刺激はあまり残らなかった。
総評…1位はセブン
ここからは、今回の総評を行っていきたい。
コストの面では、ファミマの「30種類以上のスパイス使用こだわりカレー」が、328円と圧倒的にずば抜けた安さを誇っており、他の追随を許さない一人勝ち状態となった。646円だったローソンの約半額というのはストロングポイントといえる。しかし、そんな安さを感じさせない味のバランス感覚や食べ応えがあればよかったのだが、個人的には“値段相応”の味に落ち着いてしまった感は否めない。
一方、ローソンの「欧風ビーフカレー」だが、味の完成度でいえば今回一番高い印象を受けた。肉と野菜を時間かけて調理した奥行きのあるコクとうまみからは、強いこだわりが感じ取れた。だが、少々スパイスの刺激が控えめ過ぎたことと、きれいにまとまり過ぎているせいで、値段の割に記憶に残りづらいのが気になった。
ということで、今回“コンビニチルドカレーベスト1”に選びたいのは、セブンのチルドカレーだ。まず食べたときの驚き、そしてそこで終わらないで“また食べたい”と思わせる深いコクと、バランスの良いスパイスの刺激。高過ぎず安過ぎもしない価格設定で、最高の完成度を引き出している逸品だった。
目指している方向性が三者三様で、ひとつとして似た味がなかったコンビニのチルドカレー。気になった方は、実際にその味の違いを食べ比べてみてほしい。
(文・取材=A4studio)
提供元・Business Journal
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