ロシア村(正確には新潟県ロシア村)は、北蒲原郡笹神村(現在の阿賀野市笹神地区)にかつて存在していた、ロシアとの文化交流を目的とした県内初のテーマパークである。1993年に開園し、リゾート施設として民俗舞踊の実演や民芸品の販売、バイカルアザラシの飼育などが行なわれていたが、メインバンクとなっていた新潟中央銀行の破綻によって資金巡りが悪化。2003年には休園状態となり、その後も業績回復の見通しが立たないことで翌2004年に閉園した。

 残されたロシア村の建造物は荒廃して廃墟となり、2009年9月22日の夜頃には不審火でホテルが全焼する騒ぎが起こったという。不法侵入者による荒らし行為も絶えなかったため、彼らによる火の不始末もしくは放火ではないかと言われている。現在、多くの建造物は解体撤去されており、残っているのはスーズダリ教会とマールイホテルのみとなっているという。

 ロシア村は、テレビ番組をはじめYouTubeなどでも心霊スポットとして紹介され、また「心霊現象が起こるのか」という企画の元で訪れる人々が多くなったことで全国的に有名となった。

 ホテルのロビーで写真を撮るとオーブが写る、視線を感じたり話し声が聞こえたりといった現象が起こるなど、心霊スポットとしてはよく聞かれるタイプの話が多数見受けられる。水没した地下室は”最も危険”であると言われており、黒い影がカメラの前を横切るといった報告もあったという。

 そんなロシア村について近年、ネットの検索のサジェストに「ニコ動消息不明」というワードがいつの頃からか見られるようになったという。サジェストとは、検索バーに何らかの言葉を入力した際自動的に表示される検索候補ワードのことであり、効率的に情報を収集する際の足掛かりともなる機能だ。特に頻繁に検索されやすい傾向のあるワードが浮上する。

 このことから、かつてニコニコ生主(ニコニコ動画で生放送配信を行なうユーザー)がロシア村へ足を運び、そこで行方不明になったという出来事があったのではないかという推測がなされた。その結果、心霊スポット巡りをメインに活動していたという新潟出身のあるユーザーが該当するのではないかと目された。

 このユーザーは、現在もアーカイブが残されており、その中で実際にロシア村へ足を運んだことも事実として確認できる。他の写真や動画撮影者により、建物内に彼の名前が書かれた落書きも存在していることが判明している。

 ただし、彼がロシア村へ行ったことは事実として記録に残っているものの、それ以後に失踪したという事実はない。新潟在住ということから当初は新潟をメインにスポットを巡っていたようであるが、その後は県外にも足を運ぶようになり、青森や熊本へ撮影に赴いていたようである。2015年を最後に動画投稿は止まっており、Twitterについても2016年の新年の挨拶を残して以降応答が無くなっている。

 不定期配信者が突如として音信が途絶えるということは珍しい事ではないが、彼が姿を見せなくなった原因がロシア村ではないことだけは確かなようだ。しかし、このような話が噂として広まり、一つのエピソードとして残ってしまうというのも、ネットならではの伝承と言えるのかもしれない。なお、こうした場所への立ち入りは法的にも問題になるため安易な潜入はお控えいただきたい。

提供元・TOCANA

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