北海道コンサドーレ札幌は今月25日に行われた明治安田J1リーグ第16節で、鹿島アントラーズに0-3と完敗。J2降格圏の19位に沈む中、ベトナム1部コンアン・ハノイFC所属のベトナム代表MFグエン・クアン・ハイを獲得することがほぼ確実だという。
現在27歳のクアン・ハイは、左利きの攻撃的MF。ベトナム1部のハノイFCで5年以上にわたりプレーした後、2022年7月にフランス2部ポーFCへ加入。史上初めてフランス挑戦を果たしたベトナム人選手として歴史に名を刻んだものの、リーグ戦でスタメン出場2試合に終わり、わずか1シーズンで退団。昨年7月にコンアン・ハノイFCへ加入すると、2023/24シーズンのベトナム1部リーグでは16試合の出場で7ゴール2アシストをマークしている。
クアン・ハイの去就を巡っては、ベトナムメディア『DAN VIET』が今月17日に「彼とコンアンの契約は今年6月に満了を迎える。彼は契約更新をしない予定だ」と伝えた上で、移籍先候補に浦和レッズと札幌を挙げていた。
すると、ベトナムメディア『VNエクスプレス』は今月25日に「クアン・ハイは札幌移籍でほぼ合意。何も変更がなければ、両者の契約締結は6月に公式発表される予定だ」とリポート。札幌が過去にレ・コン・ビンを獲得したことを紹介した上で、「札幌の元代表取締役社長であり、現Jリーグチェアマンの野々村芳和氏が、ベトナム人のJリーグ挑戦を支持している」と綴っている。
なお、クアン・ハイと札幌の契約内容については、ベトナム紙『Bao Dan tri』が18日に「両者は1年半契約を結ぶ準備ができている」とリポート。年俸額については「現在の月給1億ドン(約60万円)や、グエン・コン・フォンが横浜FCで受け取っている金額よりも安い。ただ、彼にとって年俸の低さは障害にならない。日本のサッカー環境はフランスよりも快適である」と、格安である可能性を伝えている。
昨季終了後に外国人選手の獲得がなく、2023年度の純損失4億1202万2000円と6期連続赤字である札幌。ピッチ内外で問題を抱える中、ベトナム代表の中心選手獲得で巻き返しを図る構えだ。