タイメディアによると、タイサッカー協会(FAT)は日本人の西ヶ谷隆之監督(51)をU-23タイ代表監督に招聘する計画があるという。
タイでは昨年末から石井正忠監督(57)がA代表を率いているが、同監督がU-23代表を兼任することを嫌ったため、これまではイッサラ・シリタロ監督(47)がU-23代表を指導してきた。しかし、今年4月にカタールで開催されたU-23アジアカップ(兼パリ五輪予選)でU-23タイ代表がグループステージ最下位で敗退したことを受けて、FATはイッサラ監督の解任を決定。これによりU-23代表は現在、監督不在となっている。
後任候補となっている西ヶ谷監督は、これまでにJリーグで水戸ホーリーホックやSC相模原などを指揮。2022年5月から2024年1月までは、シンガポール代表監督を務めた。多くの日本人サッカー関係者が働くタイサッカー界には相応しい人材と考えられるが、一方でタイのファンやメディアは同国のレジェンドであるキャティサック・セーナームアン監督(50、通称ジーコ)の復帰も望んでいる。元タイ代表監督であるキャティサック監督は、先日家庭の事情によりベトナム1部ハノイ公安FCの監督を辞任したばかりで、現在はタイに戻っている。
なお、U-23タイ代表は年内の主要な国際大会は既に終了しているが、2025年9月にAFC U-23アジアカップ2026予選、2025年12月に第33回東南アジア競技大会(SEA Games 33)を控えている。東南アジアの五輪と呼ばれるSEA Gamesは、ASEAN域内で最も重要な大会の一つ。タイは最多16回の金メダルに輝くも最後に獲得したのは2017年大会で、以降3大会はベトナムまたはインドネシアの後塵を拝している。