今年3月末から4月はじめにかけて、吉田達磨監督の解任、岡田明彦強化本部長の辞任、MF島川俊郎の現役引退、MF西谷和希の退団で揺れた徳島ヴォルティス。以前からポルトガル1部ボアヴィスタ所属MF渡井理己の復帰を望む声が挙がっていたが、この夏にも実現するという。
渡井は2018年に静岡学園高校から徳島へ入団。高卒2年目の2019シーズンから出場機会を確保すると、2020シーズンにはMF岩尾憲らとともにJ1昇格に貢献。徳島で中心選手として活躍する中、2022年7月にボアヴィスタへ期限付き移籍していた。
そのボアヴィスタでは、在籍2シーズンで公式戦33試合に出場し、1ゴール1アシストをマーク。来日1年目からレギュラー定着に至らず、今季もリーグ戦でのスタメン出場はわずか3試合。今年1月から4月にかけて、ほぼ全試合で出番がなく、今季ラスト4試合ではすべて途中出場と厳しい立場に置かれていた。
ポルトガル紙『O JOGO』は今月23日にボアヴィスタ所属選手の去就を特集。「2人の退団が確実」として、GKセザールが来月に契約満了を迎えることを伝えた上で「ボアヴィスタは渡井の買い取りオプションを行使しないと決めた。期限付き移籍期間が満了となることにより、徳島へ戻ることになった」と綴っている。
徳島は今季、開幕節から第7節のザスパ群馬戦まで1勝1分5敗と黒星が先行すると、群馬戦後に吉田監督を解任。増田功作コーチの監督就任後も3試合続けて白星から見放されていたが、第11節の藤枝MYFC戦以降は4勝1分1敗と復調。今月5日に増田氏が正式に監督に就任すると、23日にはFW渡大生が新たに副キャプテンに就任している。攻撃陣の主力選手だった西谷の退団で多くのファン・サポーターがショックを受けていたが、渡井の復帰で歓喜に湧くかもしれない。