デサントは5月13日、2024年3月期の通期連結決算を発表した。売上高は1269億8900万円(前期比5.3%増)、営業利益は87億4000万円(同12.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は120億1400万円(同13.9%増)と増収増益だった。韓国での定価販売が増加し、中国のルコックスポルティフ(LE COQ SPORTIF)を連結業績に取り込んだことで増収を達成した。

 セグメント別の売上高は、日本では「デサント(DESCENTE)」が直営店の売り上げが前期比で約70%伸長したのの、「マーモット(Marmot)」とのライセンス契約が2022年12月に終了し、さらにゴルフブームの反動でゴルフウェアカテゴリーが減収したことで、売上高は前期比2.1%減の516億3800万円だった。

 韓国も日本同様にゴルフブームの反動の影響があるが、「デサント」や「アンブロ(UMBRO)」が好調で、売上高は同1.1%増の585億200万円だった。中国はルコックスポルティフとアリーナ インダストリアル(ARENA INDUSTRIAL)の2社を連結子会社化したことで、売上高は同91.8%増となる146億9800万円だった。

 デサントは同日、2025年3月期の業績予想を発表した。売上高は1300億円(前期比2.4%増)、営業利益は90億円(同3.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は125億円(同4.0%増)としている。

 売上高1300億円を狙うデサントだが、今期の懸念点としてはゴルフウェアとその関連アイテムだろう。2024年3月期の売上高は前期比で11.2%減と2桁減となった。コロナ禍にゴルフブームの恩恵を受けたが、その反動が業績に影響している。売上高構成比で約25%を占めるゴルフカテゴリーだが、今後の戦略に注目したい。

文・高村 学/提供元・SEVENTIE TWO

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