ベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)所属の日本代表GK鈴木彩艶に、今夏移籍の可能性が浮上。STVV率いるトルステン・フィンク監督にも退団の可能性があるという。
浦和レッズの下部組織出身である鈴木は、浦和のトップチーム在籍時代にGK西川周作からレギュラーを奪えず。それでも身体能力の高さにより、GK小久保玲央ブライアンとともにパリ五輪世代屈指のタレントとして注目を集めていた。そして昨年夏にユナイテッドからオファーが届いたものの、GKアンドレ・オナナのバックアッパーになる可能性が高いと判断。出場機会確保を求めてSTVVへ移籍すると、加入直後からGKシュミット・ダニエルにかわる正守護神として活躍。ベルギー1部リーグ31試合でスタメン出場しているほか、プレーオフでは好セーブを連発。AFCアジアカップ参戦時にはミスで批判を浴びていたものの、ここに来て本来のパフォーマンスを取り戻している。
ベルギー紙『Het Nieuwsblad』は今月22日に「STVVを退団する可能性がある人物8名」として、かつてヴィッセル神戸を率いていたフィンク監督や鈴木、DFマット・スメッツらの名前を挙げている。
またベルギー紙『HBVL』は、ベルギー1部KRCヘンクの監督人事について「ヴァウテル・フランケン監督に別れを告げた。フィンクが後任候補であり、クラブ幹部とSTVV現監督の間で話し合いが行われている」とリポート。フィンク監督を招へいした場合の補強プランについては「STVVはフィンクのヘンク監督就任により、多額の収入を得られる可能性があることを認識している。フィンクはSTVVから何名かの選手を引き抜きたいと考えている」と綴っているが、鈴木がフィンク監督の望む選手に含まれているかについては報じていない。
日本代表FW伊東純也の古巣であるヘンクは、上位6クラブによるプレーオフを1試合残す中、すでに優勝の可能性が消滅。下部組織のヨング・ヘンクには、FC東京からの期限付き移籍中のU20日本代表FW熊田直紀が在籍している。日本人選手を熟知するフィンクがヘンク指揮官に就任するとなれば、鈴木の去就を左右する可能性があるほか、熊田にトップチームでの出場機会が与えられることも考えられる。