オランダ1部AZアルクマール所属の日本代表DF菅原由勢に、MF遠藤航所属のリバプール、MF鎌田大地擁するラツィオなど複数クラブからの関心が報じられる中、ボルシア・ドルトムントも移籍先候補に浮上している。
ドルトムントの専門サイト『BVB BUZZ』は今月22日、今年夏の移籍ウィンドウにおける同クラブの補強ポイントを特集。右サイドバックについて「今季、ユリアン・リエルソンがファン・サポーターの人気者となった。特にUEFAチャンピオンズリーグ(CL)での活躍ぶりは印象的だ」と、CL準決勝パリ・サンジェルマン戦2ndレグでフランス代表FWキリアン・ムバッペとのマッチアップを制したノルウェー代表DFを絶賛している。
その上で「リエルソンが右サイドバックのポジションを自分のものにした」としつつも、「右サイドバックの陣容で、リエルソンひとりだけで新シーズンを迎えるわけにはいかない。マリウス・ヴォルフとマテウ・モリーはいずれも契約満了により今季限りで退団する」と、リエルソンのバックアッパーを獲得する必要性を主張。
リエルソンと異なる特徴を持った選手として「攻撃的で、スピードがあり、クロスのクオリティーが高い選手が理想的だ。AZ所属の菅原は、そのような役割を果たせる選手だ」と、ドルトムントに日本代表DFの獲得を勧めた。
菅原の去就を巡っては、英メディア『スカイスポーツ』ドイツ版のフロリアン・プレッテンベルク記者が今月13日に「菅原には多くのクラブから問い合わせがある」とリポート。エバートン、ブライトン、インテル、ボルフスブルクが獲得候補にリストアップしている可能性を伝えたほか、欧州の複数メディアはリバプールやラツィオからの関心も報道。同選手とAZの契約期間が2025年6月まであり、移籍金は700万ユーロ(約11億8000万円)と予想されている。
またAZのマックス・フイバーツTD(テクニカルディレクター)は22日、オランダ紙『デ・テレフラーフ』のインタビューで菅原が移籍する可能性に言及。他選手の退団を明言した上で、「彼との契約が残り1年であることも知っている」と放出を示唆した。
菅原本人は今年1月14日放送の『ABEMAスポーツタイム』で名古屋グランパスOBの安田理大氏と対談した際、「UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で優勝したい」とステップアップ移籍を熱望。「日本人が成し遂げられるかというと無いと思うので、それを成し遂げたい。CL優勝が可能なクラブに行きたいと思っています。CL優勝イコールビッグクラブになると思いますし、そういうチャレンジはしたい。そこに行くことしか考えていないですね」と語っていた。
なお、ドルトムントは今季のブンデスリーガを5位で終え、来季CL出場権を獲得。今季のCLノックアウトステージではPSVアイントホーフェン、アトレティコ・マドリードを退けると、準決勝ではPSG相手に2試合合計2-0で勝利。6月2日の決勝でレアル・マドリードと相対する。かつてドルトムントのチーフスカウトとしてMF香川真司(現セレッソ大阪)の獲得に尽力したスヴェン・ミスリンタット氏の復帰もあり、同クラブが日本人選手の獲得に動く可能性は十分に考えられる。