経営的な視点が求められる

 どのようなスキルが身につき、どのようなキャリアアップにつながるのか。

「安定して長期にわたり稼働するシステムを開発・運用するというのは『遅れた技術を使う』といったネガティブな印象を持たれがちですが、非常に重要なスキルです。システム開発の企画というのも、『この会社の何を、どのように解決すべきなのか』『投資対効果を大きくするにはどうすればよいか』など経営的な視点も求められてきます。

 キャリアアップ面では、社内に数多く存在するシステムに幅広く携わることができ、たとえば製造業の企業であれば製造業で使われるシステムのスペシャリストになれるので、“●●業のシステムのプロ”としてエンジニアとしての付加価値を高めることもできるでしょう」(田中氏)

 では、どのようなタイプのエンジニアが社内SEに向いているのか。

「社員としてその企業の理念やヴィジョンに共感を持ち、自分が大きなプロジェクトの一部であることに納得し、そして多くの人とコミュニケートできるかどうかが問われるので、そうしたことができる人は向いているでしょう。一方、前述のとおり技術にしか興味がなくさまざまな領域の技術に興味が奪われるタイプや、コミュニケーションが苦手なタイプ、古いシステムの管理に長期間従事することが苦手なタイプの人は、あまり向いていないかもしれません」(田中氏)

(文=Business Journal編集部、協力=田中健太/データアナリスト、鶴見教育工学研究所)

提供元・Business Journal

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