こちらは現地時間2024年5月22日にドイツ・レーゲンスブルグで発行されたプレスリリースの抄訳です。

最新ドライブ技術と電動化ソリューションの国際的なリーディングサプライヤーであるヴィテスコ・テクノロジーズは、米国と日本で年内に発売されるHondaの新型CR-V e:FCEV向けに、アクスルドライブEMR3を納入します。ヴィテスコ・テクノロジーズのドライブシステムが水素燃料電池自動車(FCEV)に採用されるのは今回が初めてです。アクスルドライブとともに、燃料電池への空気の出入りを制御するヴィテスコ・テクノロジーズの燃料電池スタックバイパスバルブも搭載されています。このバイパスバルブは、数十年にわたる内燃エンジンの空気流量管理の経験が生かされ、現在では最先端の燃料電池システムに役立つことが証明されています。


CR-V e:FCEVの生産台数は少ないと予想されていますが、車両自体は非常に革新的です。電気エネルギーを生成する燃料電池システムに、17.7kWhの高電圧バッテリーの電力による60kmまでの完全EV走行を可能にする電気エネルギーを付与することにより、長い航続距離と短時間の燃料補給を実現しています。バッテリーは、家庭用ACコンセントからプラグインで充電することが可能です。さらに最大1,500Wの電力を必要とする電気機器に供給できる110Vのコンセントを車内に備えているので、停電時や屋外でのレクリエーションの場面でも、この車両はクリーンな電源としても使用できます。

ヴィテスコ・テクノロジーズ、Honda CR-Vプラグイン燃料電池自動車にドライブシステムEMR3を納入

アクスルドライブEMR3が成熟した技術、エネルギー効率、魅力的な ドライビング・ダイナミクスを提供

「私たちは、クリーンモビリティの多くの革新的な要素が詰まった車に、実績のあるアクスルドライブシステムEMR3を提供できることを誇りに思います。また当社のドライブ技術が、Hondaのカーボンニュートラルの追求にシームレスに適合していることを嬉しく思います。」とヴィテスコ・テクノロジーズの取締役会メンバーであり、エレクリフィケーションソリューションズ事業部の責任者であるトーマス・シュターレ(Thomas Stierle)は述べています。


ヴィテスコ・テクノロジーズのアクスルドライブEMR3は、モーター、インバーター、減速機の最大3つの部品を1つのユニットに統合可能なプラットフォームです。HondaのCR-V e:FCEV向けには、ヴィテスコ・テクノロジーズが、モーターとインバーターが一体となった仕様を供給します。EMR3は非常にコンパクトなサイズで軽量化、高効率化を実現し、車両への搭載を容易にしたことで、市場で最も成功したティア1サプライヤーのアクスルドライブシステムの1つです。ヴィテスコ・テクノロジーズのEMR3は、2024年3月現在、900,000台以上が世界中の多くのブランドやモデルに納品されています。


ヴィテスコ・テクノロジーズ、Honda CR-Vプラグイン燃料電池自動車にドライブシステムEMR3を納入

ベルリンのNVHテストベンチ© Vitesco Technologies GmbH (exclusive rights)

Honda CR-V e:FCEV用のEMR3は、ヨーロッパ、中国、日本のエキスパートによって共同開発されました。このHondaのコンパクトSUVでは、174馬力と229ポンドのピークトルクを発揮し、水素タンク満タン時の航続距離は600kmを超え、さらに60km以上の完全EV走行も期待できます。このEMR3はヴィテスコ・テクノロジーズの中国・天津工場で生産されています。


「水素燃料電池システムは、ストレスのない、長距離運転の持続可能なモビリティの魅力的な選択肢となります。当社のアクスルドライブシステムは、燃料電池自動車でも、スムーズに作動します。これは、私たちのドライブ技術の成功をまたひとつ証明することになるでしょう。」と、ヴィテスコ・テクノロジーズのハイボルテージドライブ製品マネジメント責任者であるグンター・ミュールベルグ(Gunter Mühlberg)は述べています。