サンフレッチェ広島所属の日本代表DF荒木隼人には以前、MF川辺駿所属のスタンダール・リエージュや、GK鈴木彩艶ら日本人選手を多く擁するシント=トロイデンVV(STVV)などベルギー国内クラブからの関心が報じられていたが、STVV移籍の可能性が高まっているかもしれない。
荒木の去就については、ベルギー紙『DH』が先月4日に「スタンダールはセンターバックを強化すべく、DFゼ・ガブリエル(ヴァスコ・ダ・ガマ)、または荒木の獲得に動く可能性がある」とリポート。スタンダールのみならず、STVVをはじめ欧州複数クラブも興味を示している現状を伝えた上で「彼と広島の契約期間は2026年1月までだ」と綴っている。
そんな中、ベルギーの移籍市場に詳しいジャーナリストであるサシャ・タヴォリエリ氏は今月21日に「マット・スメッツとSTVVの契約には、225万ユーロ(約3億8000万円)の解除条項が盛り込まれている。STVVは解除金全額を支払うクラブを待っている」とSTVV所属選手の去就を特集。
「身長が184cmであり、3バックシステムでのみプレー可能という能力を踏まえると、興味を持っているクラブにとっては簡単な選手ではないが、KAAヘントとKRCヘンクが彼を追っている」と、同選手の特徴もあわせて綴っている。
現在20歳であるスメッツは、今季のベルギー1部リーグ全試合でスタメン出場。主に3バックの左で起用されていた。当然、STVVはスメッツの後釜確保に動いているとみられるが、荒木は3バックの中央でコンスタントにプレーしているという点で、STVVの補強ポイントにやや合致している。
現在27歳で身長186cmの荒木は、ガンバ大阪や広島の下部組織、関西大学を経て、2019年に広島へ加入。プロ1年目からリーグ戦で24試合に出場すると、翌2020シーズン以降も主力センターバックとして活躍。今季はJ1第6節・町田ゼルビア戦で左ハムストリングを痛めて数週間の離脱を余儀なくされたが、今月3日のJ1第11節アルビレックス新潟戦で復帰して以降もリーグ戦全試合でスタメン出場している。
なお、STVVの立石敬之CEO(最高経営責任者)は先月、ベルギーメディア『TVL』の番組出演時に「我々は日本にいる若手選手を獲得する予定です。名前を出すつもりはありません。戦力低下を避けるという考えです」と日本人選手の獲得を公言している。