鎌田大地 写真:Getty Images

 日本代表MF鎌田大地は、セリエA(イタリア1部)ラツィオ残留が濃厚とみられていたが、ここに来て今夏退団の可能性が高まっている模様。アイントラハト・フランクフルト時代の恩師オリバー・グラスナー監督率いるクリスタル・パレスへ移籍する可能性をイタリアメディアが報じている。

 鎌田の去就を巡っては、イゴール・トゥドール新監督のもとでレギュラーを張っているだけに「鎌田はロティート会長に契約延長の意思を伝えた。トゥドール監督のおかげで、サッリ前監督時代とは考えが変わった」と、イタリア紙『コリエレ・デッロ・スポルト』が今月7日に報道。現地のファン・サポーターからも、同選手の残留待望論が湧き起こっている。

 しかし、イタリア紙『ラ・レプッブリカ』が20日に伝えたところによると、両者の契約延長交渉は停滞。選手側が年俸300万ユーロ(約5億1000万円)と現状維持による3年間の契約延長オプション発動を望んでいないほか、300万ユーロから400万ユーロ(約6億8000万円)への引き上げ、単年での契約延長を求めているという。

 するとイタリア紙『イル・メッサジェッロ』は21日に「鎌田の将来は数日後に決まる。彼は今月30日までに自動更新条項を適用するか、契約満了で退団するか決めなければならない。数日前までは残留が当然の結論と思われていたが、ここ数時間で再び微妙な状況になりつつある」と退団の可能性を報道。

 年俸引き上げの要求でラツィオからの好条件を引き出す選手側の狙いを伝えた上で、「この心変わりの背景にはクリスタル・パレスの存在がある。クリスタル・パレスはすでに選手側と交渉している。それにラツィオに要求した年俸額の支払いを約束している」と、条件面でクリスタル・パレスが有利である可能性を伝えた。

 一方、ラツィオのアンジェロ・ファビアーニSD(スポーツディレクター)は『イル・メッサジェッロ』のインタビューで「鎌田の代理人は100%残留すると断言しているが、最後の最後に気が変わるかどうかは分からない。我々は待つしかない」と語ったという。