ITジャイアンツのファンドが資金提供

牛のゲップやおならはさすがに止められない。代わりに「ゲップの中身」をどうにかしよう。こうした発想の転換から生まれた技術は、世界中の投資家から熱い視線を集めている。ArkeaBioは5月8日にシリーズA投資ラウンドで2650万ドルの資金調達を発表したばかり。

このラウンドを主導したBreakthrough Energy Venturesは、Microsoftの創業者ビル・ゲイツ氏が設立したファンド。資金提供者にはAmazon創業者のジェフ・ベゾス氏、ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏、アリババ創業者のジャック・マー氏、元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏など、国際的な影響力を持つ巨人が勢ぞろいしている。

Breakthrough Energyが目指すのは、気候変動問題の解消に直結するスタートアップの発掘だ。これまでの出資先を見ると「低炭素コンクリート製造」や「空気中から飲料水を生成」、「低価格材料で作るバッテリー」といった、地球環境保護のための新テクノロジーを取り扱うスタートアップがズラリと並ぶ。


今までの食習慣を変えることなく、温暖化問題解消に大きく貢献しようとするArkeaBioの抗メタン生成ワクチン。ようやくスタートラインに立ったばかりの新技術だが、その動向は注目に値するはずだ。

参照:
ArkeaBio

(文・澤田 真一)